No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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『しゃばけ』もどきの人情噺
2008-04-01 Tue 22:53
つくもがみ貸しますつくもがみ貸します
(2007/09)
畠中 恵
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損料屋を営む姉弟、お紅と清二の店は、100年の時を経て付喪神となった品々が集まる、ちょっと変わった店でした。姉弟は付喪神たちを余所へ貸し出し、そこで拾ってきた噂話に耳を傾け、事件(?)を解決していきます。
2人は実はほんとうの姉弟ではなく、清二は密かにお紅を想っているのですが、お紅には蘇芳という忘れられない人物がいます。行方知れずになっていたその蘇芳がひょっこり現れて、さあ2人はどうなるの?という、『しゃばけ』もどきの人情噺です。幅広い年齢の方に安心して読んでいただけます。ひっくり返して言えば、毒にも薬にもなりません。
お話としてもなんかいまひとつの感があります。蘇芳のことにしても散々もったいつけてたわりに、あまりにもあっさりカタつけちゃうし。
畠中恵の妖しものは、ちょっとばかし飽きました。
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妖怪が出てこない『しゃばけ』
2007-11-07 Wed 17:58
まんまこと まんまこと
畠中 恵 (2007/04/05)
文藝春秋
-+C+-
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畠中さんの本は『しゃばけ』シリーズ以外は初めてです。江戸の町名主という、奉行所に行くほどではない裁定をする名家の跡取り息子・麻之助が事件を解決します。おなかの子の父親を探したり、お武家さまの忘れ形見を捜したり、人情噺ですね。

手放しで面白かった!とはいえません。ごめんなさい。妖たちがでてこなくて、主人公が丈夫だという点が違うだけで、『しゃばけ』とどこが違うのでしょう。『しゃばけ』もワンパターンだといえばそうなんですが、あちらはキャラクター小説ですから、そこが楽しみで読んでるところもあるんですよ。
『まんまこと』の登場人物たちも悪くはないんですが、いかにせん描写が中途半端。主人公にしても最後まで掴みきれませんでした。失恋の痛手を引きずってるのはわかるんですが、なんかそれだけ?みたいな。
う~ん、面白い題材だけに残念
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今後の伏線なのか?
2007-09-20 Thu 23:45
ちんぷんかん ちんぷんかん
畠中 恵 (2007/06)
新潮社
-+B+-
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さて、6冊目はお兄さん松太郎の縁談話が持ち上がり、ちょっと寂しい若だんなです。あいかわらずバランスの良い(長さと内容)短編集でした。

通町一帯が火事になり、煙を吸い込んで倒れた若だんなは、なんと賽の河原まで行ってしまいます。一話目から死に掛けてますから、すごいです。
妖専門の坊主、寛朝の弟子の秋英目線の話や、若だんなの両親の馴れ初めといった話も面白かったです。おぎんさんと妖たちの掛け合いって見たことがなかったんで。

最終話は桜の花びらの精である小紅をとどまらせようと、なんとか桜を散らさないで済む方法はないかと苦心する『はるがゆくよ』。これはいつか訪れる兄やたち妖たちとの別れを予感させる、ちょっと切ない一編でした。こうゆう終わり方をするのはちょっと意外。1作目にくらべると、最近は物語が膠着しているなと感じていたので、登場人物たちの身辺の変化で、話に新しい展開が開けるのでしょうか?是非新展開に期待します
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げに恐ろしきは、人のこころ
2007-05-31 Thu 20:41
うそうそ うそうそ
畠中 恵 (2006/05/30)
新潮社
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しゃばけシリーズ、久々の長編です。なんと若だんなが箱根に湯治に行くんですって!そんな遠出をして大丈夫か?
しかし船が出た早々、仁吉と佐助がいなくなり、着いた途端、置き引きに荷物を盗まれそうになります。やっと着いた旅館から、侍たちにかどわかされ、途中で天狗たちの襲来を受けます。これだけの目にあったら、若だんな死んじゃいますよ(死なないけど)。
昔、村人に人柱にされそうになった山神さまの娘、姫神の若だんなに対する屈折した想いから端を発し、藩命のため珍奇な朝顔を手にいれようと若だんなをさらう若侍たち、自分達が助かりたくて若だんなを人柱にしよとする村人達と、騒動に騒動がかさなります。姫神さまや若だんなのために騒動を起こす妖しよりも、人の方が業が深いです。
登場人物たちが、それぞれどうにもならない思いを抱えていて、それを消化できた人もいれば、抱えたままの人もいます。それがこのシリーズの筋みたいなものですから、仕方がないんですけどね。

今までずっと江戸が舞台でしたから、箱根に移しただけでも新鮮に感じます。ちょっとラストにお手軽感がありましたが、いいんです。若だんなが楽しそうなら。
今回から憑喪神になった印籠のお獅子が登場。鳴家とセットでかわいらしかったです。
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脇役たちが大活躍
2007-05-30 Wed 18:06
おまけのこ おまけのこ
畠中 恵 (2005/08/19)
新潮社
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この巻は少し変わっていて、若だんなではなく、非力で脇役の妖したちが活躍することが多かったです。

『畳紙』では、『花かんざし』でぬりかべのオバケみたいな化粧をしていたお雛が主役です。彼女の悩みをなんと屏風のぞきが解決してあげるという異色作。いつも佐助たちにひどい扱いを受けているので、たまにはこれくらいいい目をみないと。
小鬼の鳴家が、真珠泥棒から真珠を守ろうとして川を流され鳥にくわえられ訳の見ず知らずの場所にところに来てしまう大冒険をする『おまけのこ』は、がんばる鳴家が可愛かったです。その他大勢いる鳴家の中から、若だんなに声を聞き分けてもらって喜ぶ鳴家もよかったです。

他、「こわい」「動く影」「ありんすこく」の3編。ちょっとパターンな気もしますが、やっぱりこのシリーズ面白いです
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怖いのは妖怪よりも生きた人間
2007-03-19 Mon 18:48
ねこのばば ねこのばば
畠中 恵 (2006/11)
新潮社
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さて、若だんなと妖たちの江戸捕り物絵巻も3巻目です。今回も短編5編。
急に元気になった若だんな、手代たちは家に福の神が来たのではと首をかしげる『茶巾たまご』
人の子なのに家鳴が見える女の子の危急を救う『花かんざし』
幼馴染の縁談相手を探りに行って、誘拐騒ぎに巻き込まれてしまう『たまやたまや』
『ねこのばば』は、お寺の中で起こった横領と殺人事件を若だんなが解決します。1巻目で高いお札を買わせた坊主が登場しますが、このなまぐさっぷりがよかったです。
今回妖怪たちの活躍があまりなく、それよりも人間の抱える闇の方がずっと怖いというお話ばかりでしたね
佐助こと犬神が主役の『産土』もそんな一編。左前になってきた店を盛り返そうと、怪しい信心に入れ込んだ旦那さん。そのせいで妖に取り込まれてしまう若だんな。心配する佐助。ラス前の落としまではらはらしましたよ。え!って。考えてみればあの父親が、若だんなを身代わりにするなんて考えられないですもんね。一度ひとりぼっちになった佐助が、また自分の居場所を見つけることができて『佐助と名前を呼んでもらうほうがいいねぇ』と独りごちるのが印象的でした。若だんなに会えて、ホントによかったねぇ、と。これが一番のお気に入りです

2作目以降、すっかり短編になってしまいました。こちらのほうがまとまりがいいのは確かなんですが、もっとこう、仁吉や佐助が大活躍する長編も読んでみたいなとも思います
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笑いとペーソスの絶妙な配合
2007-02-22 Thu 23:12
ぬしさまへ ぬしさまへ
畠中 恵 (2005/11/26)
新潮社

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『しゃばけ』シリーズ第2弾。今回は短編集です
相変わらず体の弱い若だんな、夏バテで冗談ではなく本当に死にそうです。『とっておきの話をしましょう』と佐助が言い出したのは、なんと仁吉の失恋話でした!ダメだよ、仁吉はぼっちゃん一筋なんだから!と外道なことを考えてましたが、そのお相手を聞いて納得です。<ネタバレ>そっか、若だんなお祖母さまのことをずっと想っていたのですね。しかし千年の片恋って、一途にも程があるっていうか...切ないねぇ。
腹違いの兄で薄幸な松之助の一編『空のビードロ』では、若だんなと打ち解けることができて本当に安堵しました。私も妖たち同様、若だんなに甘いようです。日限の親分がほめているのを聞いて(読んで)るだけで、こちらまでうれしくなりますわ。
『虹を見し事』は、ある企みがあって一時妖たちが若だんなの前から姿を消してしまいます。それを寂しがる若だんながかわいかったなぁ。
長編もいいですが、物語の構成としては余分なものが取られた短編の方がいいかもです。
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これはある意味、反則技じゃあ...
2006-12-23 Sat 19:25
しゃばけ しゃばけ
畠中 恵 (2004/03)
新潮社

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頃は江戸。廻船問屋の若だんな、一太郎は体が弱く死にかけたことも1度や2度じゃありません。それもあってこの一粒種を両親は溺愛するし、育ての親という2人の手代、佐助と仁吉も一番が若だんなで2から次がないという忠義ぶり。でも実はこの2人、人間の姿に身をやつした犬神と白沢という妖なのでした。
前々から評判のよかった『しゃばけ』シリーズに、やっとこ手を伸ばしました。一読してこれは腐女子向けだと思いましたね。だって逆ハー(みんな妖怪だけど)なんですもの。佐助や仁吉はもちろん、妖怪たちはみんな若だんなが大好きなんです。一番かわいかったのは、子鬼の姿をした家鳴りたちが若だんなに頭をなでてもらおうと、我も我もと膝に乗り、若だんなが子鬼だらけになってしまったところ。柴田ゆうさんの挿絵がまたなんともかわいらしいです
さて、若だんな、手代たちにも内緒で出かけた帰り道、たまたま人殺しの現場に遭遇してしまいます。その場はなんとか逃れたものの、以来江戸の町では不可解な殺人が横行します<ネタバレ>実はこれ若だんなの出生の秘密に関係があり、祖母が妖でその血を引いていること、自分は一度は死んだけれど反魂香で甦ったのだと知らされます。や、いきなりそんな重大なこと言わないで下さいよ(笑)
で、憑喪神になりかかっていた『なりそこない』の墨壷と勝負するんです。がんばれ、若だんな!
とまあ、話も面白いんですけど、やっぱりキャラクター勝ちです。役者にしたら千両稼ぐだろう器量の若だんなと、水夫から慕われる偉丈夫な佐助と色男の仁吉。王道といえば王道な組み合わせですが、私はこの王道に弱いのです。続きを読むのが楽しみ
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