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No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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完売御礼、おめでとう
2006-10-17 Tue 23:38
クドリャフカの順番―「十文字」事件 クドリャフカの順番―「十文字」事件
米澤 穂信 (2005/07)
角川書店

-+B+-

古典部シリーズ3作目
ついに文化祭が始まりました。古典部も文集『氷菓』を上梓しました。が、手違いで30部のはずが200部も刷ってしまい、青くなる古典部メンバー
一部でも多く売ろうとする古典部の奮闘をベースに、文化祭で起こった『十文字事件』の謎解きがメインです
里志はイベントに出場し古典部の宣伝をしたり、千反田はマスコミ系(放送部とか新聞部)に売り込みをします。その合間に描かれている文化祭の様子がとても楽しそうです。学生の頃を思い出しました(さすがに50も文化部ありませんでしたけど...)。

前2作で女性キャラたちがあんまり好きではないと言いましたが、ちょっと見方が変わりました。今までホータローの一人称だったのですが、今回4人がそれぞれ一人称で語るので内面を垣間見ることができたからです。いつも無神経スレスレの無邪気さで『私、気になります』爆弾を投下する千反田は、一応セーブしてるんですね、あれで。ホータローや里志に毒舌を吐く摩耶花も、案外気苦労があるんだね、という感じで。里志の3人に対する個人評も興味深かったです。
しかしですよ、肝心の十文字事件ですが、およそ現実的でないんですよ、手法が。言い出しにくいことだからって、あんなことしますか、普通。いえ、小説だからアリなんでしょうけど、その点が興醒めでした。動機も納得できるし、ホータローの謎解きも破綻なくお見事。だからって、こんな手段使わないでしょう。ツメともいえる名前の読み方を最後まで明かさないのもアンフェアです

そして同人誌が重要な役割を果たすんですけど、これが恥ずかしい。や、お里が知れますが私もマンガオタクなもので、摩耶花が『宝物』の同人誌を熱く語るところなんかもう。わかるんですけど、もっと他の媒体はなかったんでしょうか。あー、恥ずかしい

1作目から文化祭に向けて活動してきた古典部ですが、そのお祭りも終わってしまいました。さて、今後の展開はどうなるのでしょう。そして2組の男女の関係は?私、気になります(笑)

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『いいじゃない、謎なんて』は名言でした
2006-09-24 Sun 11:54
愚者のエンドロール 愚者のエンドロール
米澤 穂信 (2002/07)
角川書店

-+B+-

『古典部シリーズ』第二弾。今回は長編です
あれから少しだけ時間が経って、夏休みも終盤。文集の準備をしている古典部の面々に、2年生の入須先輩から依頼があります。クラス出展のビデオ映画の脚本を担当した生徒が途中で倒れ、映画は殺人が起こった(らしい)時点までしか撮影されていません。その『問題編』だけ見て犯人を特定して欲しいというのです。省エネ・ホータローにしては珍しく積極的に動いて、回答編を考え抜いてビデオは完成します。
それで終わったらよかったんですが、<ネタバレ>実は『女帝』の異名を持つ入須先輩にいいように踊らされていただけだと後から気付くのでした。私はこの人が描く女の子が苦手なようで、ホータローが煮え湯を飲まされたのが本人よりも悔しいかもです。入須先輩の上をいく、ホータローのお姉さんもなんとなく苦手。
ホータローの回答に、千反田・里志・伊原が、それぞれ自分のこだわっていた部分から異を唱えるというのがよかったです。キャラの個性が出てたっていうか。
それよりもよかったのは、推理比べをしていたとき『壁抜けのできる幽霊が犯人』という案は素晴らしかったですね、ある意味。あらゆる謎を凌駕しますよ

前作よりもミステリっぽい内容とは、本人の弁。確かにそうですね。
有名な『チョコレート事件』のオマージュらしいのですが、オリジナルを読んだことがないのでよくわかりません。
似たようなことを貫井徳郎が『プリズム』でやってましたが、あっちは結局正解がなくて、大変座りが悪かったです(と、過去帳にありました)

さて、次はどれくらい時間が経っているのでしょう?文集できあがってるかしら?と、ちょっと楽しみです
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サゲが駄洒落でいいんかい?
2006-09-19 Tue 20:42
氷菓 氷菓
米澤 穂信 (2001/10)
角川書店

-+C+-

『小市民シリーズ』が面白かったので『古典部シリーズ』も読んでみることにしました。
無駄なエネルギーを使いたくない省エネ・奉太郎は、OGである姉の命令により廃部寸前の古典部に入部します。そこに地元の名家のお嬢様・千反田えると、友人の里志と麻耶香がおもしろがって入部します。
部室の鍵がかかっていたのはなぜかとか、毎週5時間だけ貸し出される本の謎とかいわゆる『日常の謎』系なんですよ。
で、メインは千反田が小さい頃叔父から聞いた話はなんだったのか?なんですけど、このメインがいまひとつ面白みがありませんでした。奉太郎が推理を開陳してみせて、更に2段落としのオチがあるんですけど『え?これでおしまい?』みたいな。夕飯のおかずが目玉焼きで、『や、実はちゃんとしたおかずあるから』と言ってハムエッグ出されたみたいな。
古典部のメンツも個性的ではあるのですが、なんつーか、いるようでいないよこんな高校生。書き手の方でも消化し切れてないというか、いかにも作った感ありありというか。う~ん...。
とりあえず手元に続編があるので読みますが。『小市民』の方が私は好みかな。
あ、デビュー作だから?この先もっと研鑚されていくのかしら?
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トロピカルなのに、しょっぱいなぁ
2006-08-20 Sun 18:44
夏期限定トロピカルパフェ事件 夏期限定トロピカルパフェ事件
米澤 穂信 (2006/04/11)
東京創元社

-+A+-


小市民シリーズ2冊目。あっという間に2年生の夏です。今回はぐっとヘビィな犯罪にレベルアップしてます。なんと小山内さんが誘拐されて、身代金を要求されるんです。全然小市民じゃないよ、小鳩くん!

小山内さんが送信した謎かけメールを見事解き明かし、見事助け出すことができました。<ネタバレ>小山内さんは『狼』だから、おそらく拉致られることを見込んで、この夏小鳩くんを教育してたんだろうなーとは思ってましたが、まさかもう一段階進んでいたとは!更にこの二人が関係を解消してしまうなんて!多分あと2冊続くはずであろうに、そしておそらく次は早くても1年後の刊行でしょう、待てないって!!

先行して発表されていた2編『シャルロットだけは僕のもの』『シェイク・ハーフ』は独立した短編としてもなかなか。伏線はちらちらと見え隠れしてますが、そこがまた。ミステリーズで短編だけ読んでた読者はモヤモヤしてたでしょうね
そして長編としても、とても完成度が高い1冊でした。

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これは四冊で終わるのか?
2006-08-03 Thu 23:33
春期限定いちごタルト事件 春期限定いちごタルト事件
米澤 穂信 (2004/12/18)
東京創元社

+-B-+

読もうと思ったきっかけは『このミス』のインタビュー。なんと好きな作家が北村薫、泡坂妻夫、連城三紀彦ですからね!こりゃ私のど真ん中ストライク!趣味が似てるなら書いてるものも面白いかと思いまして。

口を出したがる小鳩くんと、執念深い小山内さん。ふたりはこの『短所』を直そうと、高校に入学したのをキッカケに目立たない、平凡な生活を心がけています。いつかあの小市民の星をつかむのだと、小鳩くんは言います。でもなんとなくやっぱり小鳩くんは推理を働かせてしまうし、小山内さんも同様です。

『日常の謎』系に分類されるのでしょうか、盗まれたポーチを見つけたり、絵に隠された謎を解いたり、ココアの作り方を考えたりという。
ストーリーは既に使い古された感がありますが、キャラクターの魅力に負うところが大きく、ふたりが何で『小市民党』になったのか、そのへんを明らかにしないもんだから、こっちはついつい引き込まれてしまいます。

ラストは中編で、小山内さんの本性がちょっと垣間見れ、小鳩くんの小賢しさも発揮されています。
これでもう次が読みたくなってしまった。ずるいなあ
次は『夏期限定トロピカルパフェ』ですか
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