No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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思えば遠くへ来たもんだ
2009-05-31 Sun 19:24
悼む人悼む人
(2008/11/27)
天童 荒太
-+B+-
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初めて読んだ天童作品は『家族狩り』でした。それを思うと、随分遠くへ来たものだなぁというのが今回の感想です。
『永遠の仔』以降の天童荒太は、こういった愛とか絆とかって話を書くようになってしまいましたね。それはそれでいいんですが、もっとこう派手なミステリも書いてもらいたいもんです。

さて、それはさておき『悼む人』。
見ず知らずの人が亡くなった場所を訪れて、故人を悼むんです。その時に訊ねることは3つだけ。”その方は誰を愛しましたか?誰から愛されましたか?誰に感謝されていましたか?”死因とかはまったく興味がありません。ただその人のいい面だけをすくいあげて、善き人としてずっと覚えているんですって。
またへんてこなキャラを考えましたね。そしてそうとうやっかいで重いです。母親や静人自身がいろいろと言葉を使って、どうしてそのような旅を続けているのか説明してくれますが、当人たちもよくわからないんですから、こっちもさっぱりわかりません。ただそうゆう人なんだと、思うのが一番しっくりきます。しかしきつい人生ですね。
物語は”悼む人”をめぐり、否定的な新聞記者、彼の母親、夫殺しの同伴者がそれぞれ彼のことを語ります。周りが彼の言動に苛立つのに、まったく我関せずに見えた静人でしたが、実はいろいろ考えていて、倖世に気持ちを打ち明けるシーンでおお!と思いました。”悼む人”になる前の静人はどんな青年だったんでしょう。若者らしい青春を送ってたらいいなと、こんなきつい人生選んじゃって、それくらいいい思いしてなきゃかわいそうだよ、天童先生。
母親の巡子は末期がんで、最後まで自分の意志で生きたいと在宅ホスピスを選びます。だんだん弱っていくのに、いつまでも明るく振舞う巡子が痛ましいです。自分の母親、もしくは自分自身の最後もこうであったらと、いやいやそれは厳しすぎると、ものすごく考えさせられました。
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