No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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戦メリ補遺
2007-03-01 Thu 22:03
影の獄にて 影の獄にて
L. ヴァン・デル・ポスト (2006/10)
新思索社
-+C+-
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私の手放し心酔映画、戦場のメーリークリスマスの原作になります。作者はロレンス・ヴァン・デル・ポストというイギリス国籍の作家で、第二次大戦中日本軍の捕虜となり、それをもとにこの本を執筆したそうです。
第一部 影さす牢格子 -クリスマス前夜-ではハラとロレンスの関係
第二部 種子と蒔く者 -クリスマスの朝-ではセリアズと弟の関係
第三部 剣と人形 -クリスマスの夜-はロレンスが戦中に知り会って、名前も聞かずに別れた恋人の話

こうしてみるとこの3部作を2時間の映画にまとめた脚本家はすばらしいです。雰囲気を損なわずにこの地味な原作をあれだけドラマチックに、派手にできたのは脚本家の力量ですね。
第一部のハラとロレンスの物語は、彼らのなんともいえない関係を理解するよすがになります。また映画の方を観たくなりました。
先日映画を見たときも思ったのですが、原作でもセリアズはヨノイにあまり関心を払ってないんですね。なんというか、もっとこう大局な感じです。『ヨノイが』ではなく『人とは』といった感じで。
弟との関係の方が濃密に描かれていて、新入生歓迎会だけでなく、弟が自分を投影していた畸形のカモシカを撃ったことも、この2人を断絶しセリアズを追い込みます。わざわざ危険な任務にばかりつき、ロレンスに『楽をしたくなかった』と言ったセリアズの心の闇が息苦しいほど語られています。
原作では弟と和解しているし、ヨノイも8年の懲役後に釈放されて生きています。このあたりはああした方が映画としてドラマチックだからでしょう。私は原作の方が救いがあっていいんですけど。

戦メリの補遺として読むならばオススメですが、単体としてはあまり...。30年近く昔の翻訳なので、言い回しがもっさりしてるなと感じました。読んだ方は揃って文章が美しいと絶賛していましたから、おそらく原文のことを言っているのでしょうね。自分の英語力のなさが恨めしい...。
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