No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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タイトルの意味が重くのしかかるです
2007-02-20 Tue 18:21
栄光なき凱旋 上栄光なき凱旋 下 栄光なき凱旋 上

栄光なき凱旋 下
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真保 裕一 (2006/04/17)
小学館


真珠湾攻撃から終戦までを3人の日系人兵士の目から綴った、新保裕一渾身の長編。久々の新保作品は読み応えありました。ありすぎて、上下巻とはいえ2週間もかかってしまいましたよ...。上巻がモタモタしてたわりに、下巻はあっという間でした。

3人の日系人が主人公です
ロスのリトル・トーキョーで育ち大学へ行ったヘンリーは、銀行への就職も決まり恋人のケイトと婚約もして前途洋々。
その幼なじみののジョーは、母親から捨てられるように日本の親戚に預けられ、そこで冷遇されたためまたアメリカに帰ってきました。日系人仲間と群れることなく、一匹狼的な孤高な男です。
一方ハワイの大学生、マットは両親にも友人にも恵まれていますが、ローラという白人女性と交際していることを両親に告げられずにいます。
そこに日本軍の真珠湾攻撃が起こります。日系人たちは白人から白い目で見られ、謂れなき嫌がらせや排斥を受け、ついに強制収容所に隔離されてしまいます。このあたり大河ドラマ『山河燃ゆ』を思い出しましたね。
ケイトは投石に遭ってあっけなく死んでしまい、ヘンリーはその原因を作った日本を憎み軍に志願します。ジローは誤って死なせてしまった殺人から逃れるために語学兵として入隊し、マットは恋人の父親からアメリカ人として認められたいという理由から志願します。この3人が訓練キャンプで、また任務で係わり合いをもちながら物語は進みます。
ひねくれ者好きとしては、ジローに一番心を痛めました。ポールを殺し、ケイトを死なせる原因を作った自分を虐めるように(または日本軍を憎むように)、常に過酷な戦場を志願し、安寧というものを拒絶していました。
心と精神のバランスがとてもよい、本当のナイスガイなマットも応援してました。人間の理想のようなキャラでした。テリー、タツオ、ヒロと、いい仲間にも恵まれます。でもきっと半分は戦死するんだろうなぁと、読んでて切なかったです。
3人の中で一番過酷なイタリア戦線に送られたヘンリーですが、最後まで好きになれませんでした。でもそれは私にもあるずるさや弱さを見せ付けられるからなんです。逃げ出せるものなら逃げ出したいと思うし、ずるもしたい、楽もしたい。事実を曲げても憎い男は罰したい。気持ちがわかるからこそ、こうなんというか...。かわいそうなんですけどね。
終盤に近づき、このままジローの罪は弾劾されるのか?逃げ切れるのか?とヤキモキしていたら、あっけなく逮捕されてしまいビックリしました。裁判で、弁護側の証人にマット、検察側としてヘンリーと初めて3人が一緒に顔を合わせます。これが物語の山場だとしたら、ちょっと力不足な感じです。
嫌いなヘンリーですが、やはり彼の戦闘シーンが一番心を打ちますし、この物語の核だと思いました。
<ネタバレ>ジローが生きててよかったよ~
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