No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | top↑
恩田陸のもつ様々な引き出し
2007-01-10 Wed 00:24
光の帝国―常野物語 光の帝国―常野物語
恩田 陸 (2000/09)
集英社

-+A+-

再読です
この中の1編『オセロ・ゲーム』の続編『エンド・ゲーム』を読んだので、もう一度読みたくなりまして(というか内容を忘れていたので)。

これは『常野一族』という特殊な能力を持つ一族の連作集で、あれ?一編がこんなに短かったっけ?と再読して思いました。その短い頁数の中に長い物語がぎゅっと詰まったまさに掌編です。
人生の岐路にその山に登ると何かが見える『達磨山への道』や、その達磨山についての書簡のやり取りを綴った『手紙』。『二つの茶碗』は、その人の未来が見える美耶子と、後に"大きなことをする"篤の出会いが印象的なお話でした。
これらの短編全てが長編になってもいいくらいなんですけど、映子の娘・時子が自分の力に目覚める『オセロ・ゲーム』は、続編の『エンドゲーム』であんな話になっちゃいましたし...。そう考えると、まったく新しい長編の方がいいかもです。人の記憶を"しまう"『大きな引き出し』の春田家の物語は、その祖先が登場する『蒲公英草紙』という長編に引き継がれましたしね。
一番哀しい『光の帝国』。戦時下にその特殊な能力を軍に知られてしまい、協力せず反抗した為、子供も大人も皆殺されてしまいます。これ泣けましたわ
戻ってくるからね、という子供達の声を信じて、ツル先生はずっと待っています。そこへ美咲という普通の女性が一族のひとりの恋人として村に連れてこられるのです。これがラストを締めくくります。少し暖かいラストにホッとしました。他の子供達もツル先生の下に還ってきているといいなぁと、ちょっとでもいいからそんな記述を、これからの常野シリーズの中で書いてくれないかなぁと、気持ちはすっかりツル先生のようです。

あとがきにもありましたが、この一族の物語はまだまだ続くようです。春田家に負けず劣らずの恩田さんのたくさんの引き出し、これからも楽しみにしていますね
スポンサーサイト
別窓 | あ行 恩田 陸 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<<あたりはずれで言ったらハズレ | No Way Out ~出口なし~ | 敗因はヘルタースケルター>>
この記事のコメント
コメントの投稿














管理者だけに閲覧

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| No Way Out ~出口なし~ |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。