No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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最後の第一期・伊坂作品
2010-10-28 Thu 21:05
オー!ファーザーオー!ファーザー
(2010/03)
伊坂 幸太郎
-+A+-
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父親が4人いる、といういささか変わった家庭環境にある高校生の由紀夫ですが、幼馴染や不登校のクラスメイトのせいで、知らないうちにとんでもない事件に巻き込まれてしまいます。
父親たちは息子を助けることができるのか!?
4人の父親ってのがマッチョとたらしとまじめと遊び人でして、みんなバラバラですごく個性的で魅力的。そんな4人に愛されたお母さんの智代さんは最後にチラリとしかでてきません。その分期待が高まりますね。きっととんでもない人なんだろうなぁ。多恵子ちゃん、苦労するよ。したほうがいいか、あんたの場合。
本人があとがきで『第一期の最終作』と言っているように、以前の伊坂作品の特徴である、ちらばったピースが最後にピシリ、ピシリとはまる様は爽快の一言につきます。そうそう、これこれって感じで。
第一期のフィナーレにふさわしい1作でした。
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少し先の、でも確実に来る未来
2010-10-22 Fri 21:10
プラチナデータプラチナデータ
(2010/07/01)
東野 圭吾
-+B+-
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髪の毛1本あれば、その人の体型、似顔絵、足の指の長さまでわかっちゃうという、ものすごい技術が開発され、このDNA検索システムを導入した警察の検挙率は格段にあがります。
でもそれじゃ話が転がらないんで、なんとそのシステム開発者の一人が犯人として検索されて、驚いた神楽は逃げて自分の冤罪を晴らそうとします。
東野さんの科学を使った話は、あんまり乗り切れないんですけど(設定がウソっぽいから)、これはそれほどでもありませんでした。そのうち導入されそうですよね。(←乱暴)
さほど危険な目にもあってないので、『逃亡者』ってほどの緊迫感はありません。かといって、頭脳戦ってレベルでもないので、なんだかぼんやりした対決になってしまってました。残念だなぁ。
それより脳にパルスを送る機械だの、国家レベルの隠蔽だのって方が、実感ありました。
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死にたくないよね
2010-10-18 Mon 21:21
死ねばいいのに死ねばいいのに
(2010/05/15)
京極 夏彦

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『アサミの話を聞かせてほしいんすよ』
といって、チャラい感じの男が、殺された女性の知り合いを訪ねてきます。
派遣先の会社の上司だったり、マンションの隣人だったり、恋人だったり。母親にまで聞きに行くんですよ、この男。
でも誰もアサミの話なんかしないで、自分のことばかり話します。どれだけ大変か、どれだけ苦労しているか、どれだけ報われない人生か。
それを聞いて男が言う一言が”死ねばいいのに”。
マイナス思考の人間がてんこ盛り、なんだかなぁな結末で、どうにもすわりの悪い一篇でした。京極先生、こうゆう後味悪い話書くの、上手ですよね。
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すずちゃんがどんどんブ●になってくような...
2010-10-18 Mon 20:59
海街diary 1 蝉時雨のやむ頃海街diary 2 (フラワーコミックス)海街diary 3 陽のあたる坂道 (フラワーコミックス)海街diary
(2007/04/26)
吉田 秋生

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吉田秋生はバナナフィッシュの亜流みたいな夜叉なんかより、こうした人間ドラマのほうが好きでして、3姉妹のところに引き取られた異母妹のすずちゃんの日常です。
しっかり者のシャチ姉、酒飲みのよっちゃん、変人のチカちゃんと、お姉さんたちも個性的です。
以前、一条ゆかりが”年とったら、高校生の話なんて描けない”ようなことを言っていて、だから『有閑倶楽部』はもう描かなくなったようですが、吉田秋生はまだまだ大丈夫ですね。すずちゃんの淡い恋心がよかったです。
今ちょっとお休み中ですが、是非チカちゃんの話を描いてほしいです。あれで一番気配りの人ですから。高校時代の話とか、店長との馴れ初めなんぞ、よろしくお願いします。
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愛と平成の色男
2010-10-14 Thu 21:25
バイバイ、ブラックバードバイバイ、ブラックバード
(2010/06/30)
伊坂 幸太郎
-+A+-
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太宰治の『グッドバイ』、むかーし読んだことがあったんですけど、こんな話だっけ?うーん…。あ!そういやそうだ。女たちと別れるのに、美女を雇ってどうとかって話でしたっけ。
伊坂版はもっと悲惨。詳細は語られませんが、膨大な借金と何やらお偉いさんの機嫌を損ねたとかで、一度乗ったら人として帰ってこれない『あのバス』に乗せられる星野くんと、それを見張っている繭美という大女。この二人が、星野君の彼女たち(5人!)に別れを告げに行くという連作集です。
繭美のキャラも最高なんですが、3番目の女性”ひとりキャッツアイ”が最高におかしかったです。今でも笑いがこみ上げてきます。
5股かけていた星野くんですが、なかなか味のある男で、女性たちがついつい惹かれてしまうというのもわかります。バカでかわいいっていうか。繭美もそうだったんじゃないでしょうか?ラストのポツーンとした終わり方がよかったです。

これって出版社の企画で、抽選であたった50人に1篇ずつ配達されたんですって。いや~、それって生殺しでしょう。他の章だって絶対読みたくなりますもん。こうしてまとまった本で読むことができて、本当によかったです、私。
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あざといっす
2010-10-12 Tue 21:41
AnotherAnother
(2009/10/30)
綾辻 行人
-+B+-
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久しぶりの綾辻作品です。
ものすごい厚さ(673ページ)なんですが、あっという間に読めました。文字間隔がきゅうきゅうでない(41文字×19行)こと、読みやすい(平易)、そしてもちろん面白いからです。
夜見北中・呪われた3年3組に転入してきた恒一は、クラスに漂う不思議な雰囲気を感じます。その理由が明らかになるまでが、第一部のヤマ。第二部はホラーとスプラッタです。
いつの間にか3年3組に紛れ込んでいる死者。周囲はもちろん、死者自身ですら自分が死者かどうかわからないんです。記憶どころかデータまでが改ざんされて、調べようがないんですって。しかもその年度が終わるとその記憶は修正され徐々にあいまいになっていくって、なんとも都合のいいホラーなんですけど。まるでゲームのルールみたいで。
面白かったんですけど、だからこそこの設定で違う作家さんに書いてもらいたかったです。
なんか表現が古臭くないですか?隻眼の少女ってどうよ。始終眼帯って、綾波レイかよって思ったんですが。でもってその義眼で見えないものが見えるって、昭和のホラーじゃないですか。あれ?韓国ホラーにそんなんあったっけ?
『びっくり館の殺人』でも感じたんですが、文章のセンスが古臭いです。
最後の大量殺戮は、『殺人者』を思い出しますね。やっぱ私この人ダメだわ
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もうひとつの日本
2010-10-08 Fri 17:49
闇の喇叭 (ミステリーYA!)闇の喇叭 (ミステリーYA!)
(2010/06/21)
有栖川 有栖
-+B+-
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召和20年、ポツダム宣言の受諾が1ヵ月遅れたために、北海道を境に南北に分断された日本が舞台です。
徴兵制、方言の禁止、過疎化、北のスパイなどなどあるなかで、中でも私的探偵行為の禁止というのがあり、これはなにかというと警察のやるべきことを民間人がやっちゃいかんということなんですって。
大阪から引っ越してきた高校生のソラと、元・探偵のお父さんは、目立たないようひっそり暮らしていましたが、こんな田舎町で連続殺人事件がおこり、友達のお母さんを助けるためにソラたちは私的探偵行為をするんですねぇ。
あいかわらずあまりにも非現実的なトリックで、鼻水たれちゃうかと思いましたよ。そこまでやる意味ないし。実行可能かどうかもわかんないし。
そんなハナタレトリックよりも、偽日本史のほうがよっぽど素晴らしかったです。
こんな先のない、そのなかで更に先細りしている田舎の町で、未来に希望の持てない若者たちの閉塞感が、ひしひしと伝わってきました。
お母さんの失踪の理由とか、いろいろ謎が回収されてないままなんですけど、これはシリーズにするつもりなんでしょうか?ソラちゃんが健気だったんで、是非その後も読みたいです。でもハナたれトリックは勘弁です。
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ネコたちに幸あれ
2010-10-05 Tue 17:53
かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)
(2010/01/27)
万城目 学
-+C+-
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小学一年生になったばかりのかのこちゃんと、アカトラの猫・マドレーヌ夫人の不思議な交流です。
お母さんが焼いてくれるマドレーヌの焼き色に似ているからという理由で、名前はマドレーヌになったそうです。かのこちゃん、ナイス。
お話はかのこちゃんの子供らしい、でも切実な悩み(友達のすずちゃんがらみ)だったり、マドレーヌ夫人が猫又になって人間と魂が入れ替わってしまった不思議な体験など、プリマー新書らしく子供に読んでもらいたいなぁというお話です。
猫のマドレーヌ夫人と犬の玄三郎さんは夫婦(!)で、その辺の描写がとてもほほえましかったです。
猫らしく、ご主人にべったりではないですが、かのこちゃんと夫人の間にある絆のようなものがよかったです。
夫人は旅立ったのか、とどまったのか。どちらなんでしょう?とどまってくれたらいいのになぁ。
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マイホームの夢
2010-10-03 Sun 17:57
フリーター、家を買う。フリーター、家を買う。
(2009/08)
有川 浩
-+B+-
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折角入社した会社を3ヶ月で退職。そのまま短期のバイトでその場を凌いでいた誠治は、母親が重篤なうつ病にかかったことで、やっと現実に目を向けます。
以前の母親に戻ってもらうこと。そのためには嫌がらせを受け続けてきた町内から引っ越すこと。だからお金を貯めるためにもう一度キチンと就職すること、です。
ダメダメな誠治が肉体労働のバイトをし、必死に就活して、就職した会社でも認められて、あっという間に家まで買ってしまいました。すごいなぁ。
もうちょっと誠治の奮闘振りをみたかったですね。ものすごくあっさり家買って、引越して幕でしたから。就職するまでがヤマでしたが、あとから入った新人二人、特に豊川がいい味出してたので、エピローグの豊川目線はとても楽しめました。
実際こんなうまい話ないでしょ~、と思いながらも、小説の世界くらいは夢見させてもらいましょうか。
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距離は縮むか?!
2010-10-01 Fri 18:00
ふたりの距離の概算ふたりの距離の概算
(2010/06/26)
米澤 穂信
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2年生になったホータローたち古典部のシリーズです。
入部するつもりだった新入生が、いきなり入部しないと言いだしました。原因は千反田?
マラソン大会を走りながら、その間にホータローは翻意の理由を突き止めることができるでしょうか?
そちらがメインで、小さい謎(喫茶店の名前あてやら、お菓子研究会はなぜ狭いテーブルにカボチャを置くのか等)も、ときながら、メインの謎に迫ります。
そうだった、米澤さんの場合ホロ苦い青春小説なんだった。と、思い出させる謎解きです。
それもよかったんですが、ホータローと千反田、里志と摩耶花の二人が次の段階に移ったことのほうが驚きでした。それでもやきもきする4人ではあるんですけど。
別窓 | や行 米澤 穂信 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
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