No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | top↑
隠れた(?)ベストセラー
2009-07-27 Mon 16:09
納棺夫日記 (文春文庫)納棺夫日記 (文春文庫)
(1996/07)
青木 新門
-+C+-
商品詳細を見る

アカデミーもらって一躍脚光を浴びた『おくりびと』の元ネタとなった本です。映画の主題が最後にずれてしまったので、原作とはいわないでと、作者がおっしゃったそうです。映画はまだ観てないんですが、本書のままだったらドラマとして成立しなかったでしょうね。青木さんのナマの人生ですから、だってドラマじゃないんですもん。すこしはエンタメ色ださないと、興行になりませんからね。
3部からなっている本書は、1部、2部が実際に湯灌したときの話が書かれています。映画で広末・奥さんが言ったように”穢らわしい”と世間から忌避されている職業についた作者のココロの葛藤やら、揺れやら、達観やらをつづっています。宮澤賢治や親鸞聖人の話も大変分かりやすく、特に『永訣の朝』は印象的でした。
第3部は宗教観のようなもので、仏教用語が多いのですんなり頭に入ってきません。もっと納棺夫時代のエピソードが読みたかったなぁと思ったら、あとがきで作者にも言われました。読者カードでそういった感想が半分くらいだそうです。あぁ、ごめんなさい。私俗っぽいんで。
スポンサーサイト
別窓 | あ行 その他 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
文字通り安っぽいヒロインでした
2009-07-23 Thu 16:07
【トランスポーター3】

地上波放送で1しか観たことがないんですが、試写会が当たったので行ってきました、ユナイテッドシネマ・豊洲。本当に限定だったみたいで、それほど混まずゆったりシートで観れました。でも映画はゆったりどころか、あなた!
運び屋のフランクがまた厄介な荷物を押し付けられて、四苦八苦します。それほど入り組んだ話ではないので、純粋にアクションが楽しめます。すごいですね、あの筋肉やカーチェイス。アウディってこんなにすごい車なの?って思っちゃいました。そしてハゲなのにカッコいいんです、フランク。この間恋人にハゲか胸毛かどちらをとる?というバカな話題で盛り上がりましたが、やっぱりハゲですよ。ハゲでもカッコいいじゃないですか、『ER』のグリーン先生みたいに。

そして華を添えてるつもりのヒロインなんですが、これがまたソバカスがすごいんです。ヨーロッパじゃ日焼けはステイタスらしんですが、あんたもうちょっとUV製品使った方がいいよ。美白とまではいかなくてもさぁ。ベッソンがが好きそうな女優さんですね。ジョヴォビッチみたいな。うなじに彫られた”安”というタトゥといい、どっかずれてるヒロインでした。この二人のロマンスははっきり言っていりませんでした。
別窓 | 映画 洋画 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
有終の美を飾る最終巻
2009-07-22 Wed 00:40
鷺と雪鷺と雪
(2009/04)
北村 薫
-+A+-
商品詳細を見る

まずは
北村先生、直木賞受賞本当におめでとうございます。
長かったですねー。ニュースで知ったときは、大きくガッツポーズしましたよ。6度目ですか。もっと早くに受賞してもおかしくないはずだったんですけど、なにはともあれヨカッタヨカッタ。
英子とベッキーさんのシリーズも最終刊。お屋敷から消えた男爵様を探したり、夜中に徘徊していた子供の事情を推理したり、その場にいないはずのご学友の婚約者の謎を解いたりと、1年でいろいろな謎を追いました。
その合間に以前知り合った若月さんというリベラルな軍人さんと再会して、胸をときめかせたりしています。英子も年頃の娘さんなんですねぇ。
で、そんな淡い気持ちを最後に打ち砕く、あの雪の日の事件。
1話目からそれらしい伏線は張られていました。山村暮鳥の詩『囈語』にある「騒擾ゆき」という言葉にドキリとしました。英子は桜田門外の変を連想しますが、私たちはやはり2・26でしょう。
間違い電話での若月との短い会話、ぐるぐると回る思考。そこでストンと幕です。いや、美しい。すべてはここに帰結するのだと思いました。それも含めて、この本での受賞はふさわしいですね。
本当におめでとうございました。
別窓 | か行 北村 薫 | コメント:1 | トラックバック:0 | top↑
いつか物語になる日まで
2009-07-18 Sat 17:55
メガロマニア―あるいは「覆された宝石」への旅メガロマニア―あるいは「覆された宝石」への旅
(2009/05)
恩田 陸
-+C+-
商品詳細を見る

飛行機大嫌いな恩田陸が意を決してイギリスとアイルランドに行った顛末は『恐怖の報酬日記』というエッセイで読みました。ホントに苦手なんだなぁと、失礼ですがその動揺っぷりがおかしかったです。
あれから4年。今度はなんと南米です。しかも11回も飛行機に乗るんですって。先生、成長しましたね。
南米古代文明をめぐる旅で、子供の頃から古代文明ミステリーが大好きな作者にとって、すごく楽しい旅だったようです。
ただ最初の頃に比べると、旅も半ばになるとピラミッドに対する緩動が薄れてきているような気がしました。そりゃ1日に2つも3つも登れば、無理ないか。読んでいるこちらもちょっと飽きちゃいましたから。私がアステカ文明とかインカ遺跡に興味があれば、もっとのめりこんで読めたんでしょうけど、なんかフツーの紀行文として、飛ばし読みに近い感じで読了してしまいました。作者もパワーに気圧されたのか、未消化のまま文章にしたって感じでした。
ところどころで、この旅にインスパイアされた物語のプロローグが載ってます。これがよかった。あの短いページ数で、もっと続きを!と思わせるところはさすが恩田陸。是非是非、古代文明をめぐる物語を上梓してくださいませ。
別窓 | あ行 恩田 陸 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
命の大切さは身近なものから
2009-07-18 Sat 17:45
ニャンコ、戦争へニャンコ、戦争へ
(2005/09)
菊地 秀行
-+B+-
商品詳細を見る

最近DLした”ネコ温度計”なるFlashの作者さんが、おすすめしていた本です。
号泣必至というので一人で読んでみましたが、もう途中から読んでいられなくなりました。
戦争に人間を送ると、死者が出たとき政府が怨まれて国家が転覆させられてしまう。だからペットを兵士として送ることにした世界のお話です。童話というにはあまりにも残酷な話です。
主人公の飼い猫ニャンコは、右足をなくし、右目をつぶされて一時帰休するんですけど、またすぐに戦場に送られます。
野良猫のダブが言うんですよ。かわいそうだなんて泣いたって、人間は猫を戦場に送るくせにと。その通りですよ、人間なんて。
私だってこの本読んで、にゃんこかわいそーと涙ぐみますが、それだってダブに言わせれば同じで偽善なんでしょうね。そもそも読もうと思ったのは号泣したかったからでして、ここのところいろいろあってこうココロに黒いものが堆積してたもんですから、それを洗い流すのに号泣したかったんです。ごめん、ダブ。
子供が読んだらきっと小さいものへの愛情がわくと思います。是非学校図書において欲しいです。
別窓 | か行 その他 | コメント:1 | トラックバック:0 | top↑
浅田次郎の底力
2009-07-14 Tue 17:53
夕映え天使夕映え天使
(2008/12)
浅田 次郎
-+C+-
商品詳細を見る

浅田次郎といえば、泣ける話の代名詞みたいに思われてますが、今回もその路線です。
なにやらいわくありげな女性が身を寄せた中華料理屋。ある日ふっつり消えてしまい、1年後に警察から連絡が入る表題作。両親の離婚である意味捨てられた男の子が仲良しのお姉さんと別れる『切符』など。
昭和の貧しい男の子や男たちのノスタルジーが多いです。
浅田先生ったら、また笑いながら泣ける話書いてるんだろうなぁと思ったら、もうバカバカしくて。ちょっと食傷気味だったんですが、『特別な1日』はとてもよかったです。あるサラリーマンの定年退職の1日を描いているのかと思いきや、後半で明らかになる”特別でない1日”に瞠目です。すごいなぁ、浅田先生。
別窓 | あ行 浅田 次郎 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
そうはいっても不倫は不倫
2009-07-12 Sun 00:27
喋々喃々喋々喃々
(2009/02/03)
小川 糸
-+C+-
商品詳細を見る

『食堂かたつむり』が大ヒットした小川糸の2作目です。
入谷でアンティーク着物の店を営む栞と、そこにたまたま客としてやってきた春一郎さんの、甘くせつない不倫物語です。1月から12月まで月ごとに進みます。

これって、どの辺をターゲットにしてるんでしょうか。30代のシングルOLさんなんかが読んできゅぅーんとしちゃうんでしょうか?私には最初っから栞が怖くて怖くてしょうがありませんでした。”今日は春一郎さんの誕生日”と勝手に決めて一人でお祝い、料理は作らないとウソをついたり、町で見かけると偶然を装って捕獲(?)したり。さりげなーく、でもアピールは忘れなくってよ、みたいな。オードレイ・トトウの『愛してる、愛してない』のヒロインみたい。ぶるぶる。
春一郎さん逃げてー!と叫んでいたのですが、当然コロッといっちゃうんですよ。あーあ。
手を握るだけのなんか高校生みたいなかわいらしいお付き合いなんですよ、この二人。小川糸が書くと不倫もずいぶんソフトになるもんですね。修羅場もなければ、嫉妬すらないんです。本当にきれいごとな不倫です。でもやってることは渡辺淳一と同じですから。あれくらいどどんぱとしてもらった方が、かえってあっぱれなんですけど。
今回もおいしそうな料理がたくさん出てきます。高そうな店にもたくさん行きます。Hanakoの特集かってなくらいです。出しすぎです。『美味しんぼ』じゃないんだから、その料理の説明をこと細かくして、いったいなんの意味があるんでしょう。鬼平のようにその場面が物語に溶け込んでいるわけでなし、必要だったのかなぁ、いらないんじゃないの?と思いました。料理のことが書きたいのなら『食堂かたつむり』みたいにテーマを絞ればいいのにな。
別窓 | あ行 その他 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
日常に潜む鬼
2009-07-09 Thu 00:23
鬼の跫音鬼の跫音
(2009/01/31)
道尾 秀介
-+B+-
商品詳細を見る

なかなか評判のいい短編集らしいので、期待して読みました。
虫が大嫌いなので、『鈴虫』の描写がダメでした。あのぷくぷくしたお腹とか想像しちゃって、もう。
どれもラストにひとひねりしてあって、最後にぞくりとします。
なかでも日記の体裁で語られる『冬の鬼』は思わず最初から読み返したくなります(読み返しました)。
この短さでこれだけの完成度、ひねり、怖気がぎゅっと束ねられています。直木賞候補もうなずける1冊でした。
別窓 | ま行 その他 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
よく働くなぁ、浦沢直樹
2009-07-08 Wed 17:39
BILLY BAT 1 (モーニングKC)BILLY BAT 1 (モーニングKC)
(2009/06/23)
浦沢 直樹長崎 尚志

商品詳細を見る

『PLUTO』が奇跡的に8巻で終わりました。20巻くらいいくかと思ってたんで、これは僥倖です。あぁ、よかった。
と、喜ぶ間もなく次の連載が始まってました。なんと、今度は”下山事件”ですよ。日本の黒い霧かぁ~。
相変わらず謎が思わせぶりにてんこ盛りで、伏線張りまくりです。このうちの何割が回収されるんでしょうか。
また長くなりそうだなぁ。
思いがけず白洲次郎が特別出演してて、ちょっとビックリでした。
別窓 | たまには漫画  | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
残酷純愛物語
2009-07-04 Sat 16:14
1Q84 BOOK 11Q84 BOOK 21Q84 BOOK 1
1Q84 BOOK 2
(2009/05/29)
村上 春樹
-+A+-
商品詳細を見る

村上春樹の7年ぶり長編小説。ファンの要望だか、新潮社の戦略だかで発売前に内容について一切公表しませんでした。
「ほうほう。」だから私もできるかぎり情報を遮断して読みました。タフでクールな青豆さんと、塾講師で小説家志望、でもどちらにも見えない天吾くんの物語です。
読後感は『え?ここで終わり?』です。上・下ではなく1・2となっているということは『3もあるの?』とも。
なんというか、村上春樹らしい小説でした。多彩な比喩や、現実と非現実をひょいっと越えてしまう展開なんか。
でも私が一番村上春樹らしいと思ったのは、やっちゃうところです。一風変わった美少女が出てきた途端、あぁ絶対やっちゃう、もう間違いなくやっちゃう、と思ってました。あの辺は小説の山場でしょうから、きっと一番印象深いという読者はいるでしょうけど、私は一番興醒めしました。あぁまたかよ、と。
青豆さんがとっても魅力的なのに比べると、天吾がいまひとつな感はありましたが、これくらいのバランスがいいんでしょうね、きっと。
とはいえ、話は面白く(というと語弊がありますが)読みました。やはり村上春樹は長編だよなぁと、結構な充足感です。オウム事件が主題になっているのは途中からわかります。読んでいるときはそれほど意識しませんでしたが、あとからじわじわとやってくる恐怖のようなものがありました。もう少し時間をあけてから、じっくり読み返してみたいです。
『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』ほどののめり込み方はしませんでしたが、60歳になられたということで、その分練れた巧さと強さと怖さです。
え?ここで終わり?とも思いますが、続編、書かない方がいいですよ。
別窓 | ま行 その他 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
いつまで続くターミネータサーガ
2009-07-04 Sat 16:03
ターミネーター 4 [Blu-ray]ターミネーター 4

商品詳細を見る

『3』でちゃぶ台をひっくり返した人はたくさんいると思います。わたしなんざひっくり返したちゃぶ台元に戻して、もう一回ひっくり返しましたからね。なんだこりゃ!!って。今までの苦労はなんだったのよ!!と。
そうはいってもついつい観てしまうこのシリーズ。現在スカパーでやってる『サラ・コナークロニクルズ』も実は観てしまってます。なんか長くなりそうで、今から後悔してます。
で、この4なんですが、ついに”審判の日”を迎えた人類は、機械との壮絶な戦いを繰り広げています。それが今回の舞台です。
なんか潤いのない映画でした。ずっと埃っぽくて、風呂にも入れないような感じの野郎どもがうじゃうじゃです。部室のにおいとかしそうで、すごくイヤです。
このシリーズのキモといえば、未来からのターミネータだったんですが、今回それがないのがちょっと不満です。今まで想像だけで語られていた時代が舞台ですからしょうがないんですけど。
大人になったジョン・コナーがどんなになってるか楽しみだったんですが、どっちかっていうと、これはマーカスの物語でした。ジョンは単なる添え物ですね。もともとクリスチャン・ベイルが好きじゃないってのもありますけど、なんかこう、マーカスに肩入れしたくなるんですよ。無理やり機械の体にされて、俺は人間だー!と悩むところが…。あら、これってまるでサイボーグ戦士だわ!機械の体って、あんたアルベルト・ハインリッヒじゃないのよ。そうか、それでマーカスよりよりになってしまったんだわ、私。
そこそこ楽しめましたが、”今回の戦いには勝利したが、我々の戦いはまだ続く”って、まだ続くんかい!!あと何回やるんだよ!!と、エンドロールの流れるなか、ぷるぷるとこぶしを握り締めておりました。
冷静に考えると、カイルを過去に送る、本当にスカイネットを壊滅する、この2つは必ずやるでしょうね。あと10年はかかるかなぁ…。
別窓 | 映画 洋画 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
30年経った現在で新作が観れる慶び
2009-07-03 Fri 15:59
スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
(2009/11/06)
クリス・パインレナード・ニモイ

商品詳細を見る

”宇宙. それは人類に残された最後の開拓地である。”
このオープニングで始まる『宇宙大作戦』を、子供の頃ワクワクしながら観たものでした。
だいたい夏休みの夕方5時くらいに、プールから帰ってきて夕飯を待つまでの間、”エンタープライズ号の驚異に満ちた物語”に夢中でした。
あれから30年。なんとカークたちの若い頃のお話が映画になりました!!キャー!スポックは誰がやるのー!と、製作が発表された頃からそればっか。

カークやスポックはもちろん、スールーやチェコフ、スコッティが出てきた時には膝をたたきましたよ。おぉ、よくぞって。マッコイが『指輪物語』のエオメルさんだったとは、驚きです。
そしてスポックのかーちゃんをウィノナ・ライダーってのはなおビックリです。まったく気づきませんでした。
随所にちりばめられた小技にも思わずにんまりです。”コバヤシマル”が実際に見れるとは!!とか、”パイク大佐が!!”とかね。

映像も素晴らしく、美術も細部まで凝ってました。エンタープライズ号のなんと美しいことよ。そして迫力の戦闘シーンです。スタトレで戦闘らしい戦闘を初めて見ました。

今回タイムパラドックスの要素も盛り込まれ、厳密な意味ではあの世界と今度の世界は微妙に違うんですが、それも見終わった後なんやかんやと語りあって気づいたことで、観てる間はもういちいちニヤリしっぱなしでした。あぁ、この歳になってスタトレの新作が観れるなんて、長生きはするもんですね。

TVシリーズを観てない人にも面白く、昔からのファンも十分楽しめる映画だったと思います。
別窓 | 映画 洋画 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
| No Way Out ~出口なし~ |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。