No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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帰ってきた狐と狼
2009-06-16 Tue 17:17




秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫) 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) 秋期限定栗きんとん事件 (創元推理文庫)
(2009/02)
米澤 穂信
-+A+-
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久しぶりの”小市民シリーズ”です。前作で袂を分かった二人がそれからどうなったのか、もう待ちに待った新作ですよ。あれから1年以上ですから、長かったです。

驚いたことに二人とも彼氏・彼女がいます。小山内さんはおいておくとして、小鳩くんたら別人です。”小さな誤解からやきもちやいて口喧嘩”ってあんた、本人も僕にそんな日が来るなんてと言ってますが、そりゃこっちのセリフだよ!どうしちゃったの小鳩くん!あんたホントにあの小鳩常吾朗か?!
小山内さんの彼はひとつ年下の新聞部員・瓜野くん。スクープをモノにして名をあげようという結構な野心家です。彼のターゲットはこのところ市内に跋扈している、連続放火犯人です。
彼女の前でもついつい小賢しい推理を働かせてしまう小鳩君、はっきり書かれないけれど暗躍しているであろう小山内さん、大勘違い野郎の瓜野くんの空回り。フツーの高校生の日常ではないけれど、連続放火といってもボヤ程度ですから、それで上下巻もつのかなと思いましたが、もちました。というか、一気呵成に読んでしまいました。面白かったです。
やはり小鳩くんは狐で小山内さんは狼でした。特に小山内さんの復讐は天晴れと言うか、お見事と言うか、いっそ清々しくもありました。絶対に敵にまわしたくないなぁ。復讐の理由がアレじゃかわいそうな気も…。いやいや、女の子ってのは繊細なのよと、一応肩をもってみます。
次が最終巻になるのでしょうか?卒業まで6ヶ月。次が楽しみです。
しかし、辻真先の解説はイマイチでした。
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空も飛べるはず
2009-06-12 Fri 14:19
少年少女飛行倶楽部少年少女飛行倶楽部
(2009/04)
加納 朋子
-+B+-
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中学生になった海月(くーちゃん)が成り行きではいることになった部活は”飛行クラブ”。集まってくるのは変な名前か変人か、もしくは嫌われ者の女の子だったりして、なんだか知らず知らずに海月が皆を引っ張って行くことになるのでした。

や~、加納朋子らしい青春ど真ん中小説でした。初々しいなぁ、もう。
その前まで読んでいた角田作品が女のドロドロだったんで、最初くーちゃんに依存しっぱなしのじゅじゅちゃんや、偉そうなのに何も動かないカミサマ部長にいらっときたんですが、何にも考えてなさそうなじゅじゅちゃんもいろいろ思うところがあったり、足が不自由なお姉さんがいるカミサマ部長も、くーちゃんの影響で少しずつ変わっていったりと、あぁ、まるで中学生日記を見てる気分でした。傲岸不遜だったカミサマ部長がニコリと笑うなんて!笑うなんて!!
最後の救助シーンはちょっとやりすぎなんでは?とも思うのですが、まぁいいか。中学生日記だし。
子供の名付けは祝い、期待、またあるいは呪いになることもあるのだなぁと、しみじみ思いました。
そしてはた、と気づけばひとで先輩のエピソードが少なかったわ!いい人ってのは、それだけ存在も薄くなるんですねぇ。
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怖いものみたさ
2009-06-10 Wed 18:52
森に眠る魚森に眠る魚
(2008/12)
角田 光代
-+A+-
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『八月の蝉』がなかなかよかったので読んでみました。2作目の角田作品です。
同じ幼稚園に通う子供を持つ3人の母親たち、小学生の女の子の母親、妊娠中の若い女性、この5人が主人公です。
夫の転勤で東京に越してきたばかりで友達がいない、子供の頃摂食障害だった、都心の生活にあこがれている、経済的に恵まれているようで実は妹にコンプレックスを抱いているなどなど、誰も彼も内面にいろいろ抱えています。
そんな5人が偶然知り合い、連絡先を交換して仲良くなります。ピクニックに行ったり水天宮様で安産祈願したり、写真館で記念撮影をしたり。そりゃ女子高生のような仲良しぶりです。
しかし子供たちが大きくなり、小学校受験を考え始める頃からぎくしゃくし、苦手意識が嫌悪感に、そしてついに憎しみにまで発展するのでした。

もう女のネガティブな部分をあますことなく描ききってます。読んでてとても嫌な気分になりました。私の中にもあるし、きっと友人たちにもある負の感情を指摘されているみたいで。でも怖いものみたさというのでしょうか、一気に読みました。実際の事件がベースだと聞いていたので、5人の関係がだんだんおかしくなっていくに従って、ドキドキと胸が苦しくなりました。この中の誰が罪を犯すんだろうと。
物語では殺人は起こりませんでしたが、それに近い描写があって、それがもう洒落にならないっていうか。先生、事件に酷似させすぎですって。
ある程度歳とった女同士の友情ってのは成立しないんですかね。夕陽をバックに倒れるまで殴り合いとかすればいいんでしょうか。
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歴代のなかでピカイチのヒロイン
2009-06-07 Sun 14:02
女王蜂【リマスター版】 [DVD]女王蜂【リマスター版】 [DVD]
(2005/05/11)
古谷一行岡田茉莉子

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あれだけ撮り溜めた横溝正史シリーズもこれで最後。まだまだ観たい作品があるんで、また放送してくれないかなぁ。
さて、これは映画版を観ていてネタを知っているのですが、テレビ版はまったく覚えてません。
だから驚いたのは、片平なぎさのヒロインがもう清純・可憐なお嬢様だったことです。この後堀ちえみをいじめまくったり、2時間ドラマの女王なんて呼ばれるとは思いもしない令嬢っぷりです。映画版の中井貴恵にガッカリしたので、これはいいですね。
おじ様は神山繁、なんか影が薄くて残念です。仲代達矢と比べちゃ気の毒なんですけど、先生・岡田茉莉子が惚れるほどのもんでしょうか?トウのたった学生・夏夕介が智子に近づきますが、あっさり殺されてビックリしました。愛と誠だったのにー。
TV版は物語がずいぶん変更されていたようですが、原作知らない私にはどうこう言えません。ただ、シーズンⅡはどれもあっさりしているな、おどろおどろしさが薄まったなという気がしました。
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国内にある異国
2009-06-06 Sat 14:05
プリンセス・トヨトミプリンセス・トヨトミ
(2009/02/26)
万城目 学

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大阪って街は日本じゃないよなー、国が違うっていうか文化が違うっていうか。かろうじて言葉が通じるのが不思議なくらい。と、常々思っていました。『世にも奇妙な物語』にあった『どつきどつかれて生きるのさ』という掌編も、独自の文化を守るため大阪が独立国になったという設定でした。私のように思っている人は100人に一人くらいの割合でいるんじゃないかなーと、思ってます。
そんな大阪=独立国という小説がこれです。
会計検査院というまるで馴染みのない行政機関の検査員3名が大阪にやってくるところから始まります。
すごいよなー、やっぱり大阪って独立国なんだわと、素直に感心しました。鳥居が『普通にしゃべってるのに漫才みたいなんですよ』と言うのに対し、松平が『そりゃあれだけ大きな秘密を抱えていればおかしくもなる』と言います。おぉ、そうか、それで大阪人ってのはああなのかと、永年の疑問が解けました(ウソ)。
400年にわたる歴史と現在を織り交ぜた大風呂敷絵巻でした。あっぱれです。ちょっと大阪人がうらやましくなってしまいましたが、なんだ女は蚊帳の外かよと思ったら、やっぱり女の方が一枚上手だったりして。”ねね様”は佐久間良子がイメージなので、そんな仕掛けもまたアリかなと思えました。男子ってやっぱり…(以下略)。
いつの間にか大輔くんのイメージは荒川良々になってました。心は乙女なのにごめん、大輔。
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