No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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本当におそろしいのはシリーズ化の予感
2009-04-30 Thu 18:31
おそろし 三島屋変調百物語事始おそろし 三島屋変調百物語事始
(2008/07/30)
宮部 みゆき
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宮部みゆきの時代もので妖しモノ。それだけでもう期待大です。
袋物屋・三島屋に身を寄せている主人の姪・おちかは、叔父の計らいで変わり百物語を聞くことになってしまいます。曼珠沙華の間から覗いていた死んだ兄、不気味な家に飲み込まれてしまった一家、生きている新妻と鏡を通して入れ替わった死者。
どれもこれも、救われない哀しい話ばかりでした。おちか自身も目の前で許婚を斬殺されるという惨い事件を体験しています。それを乗り越えるための百物語だったのですが、逆に魔物に魅入られてしまうんです。

1話完結の連作集とも少し違います。少しずつつながっているんですよね。2話目の『凶宅』に亡者たちが集まる最終話は読みごたえがありました。屋敷に巣食うものより、番頭のような姿形のあやかしが一番おそろしかったです。その存在よりも、心の一番痛いところをついてくる、それがまた真実だったりするもんだから、もういたたまれないです。<ネタバレ>亡者が揃って成仏して、めでたしめでたしなのかと安心したところに出てきましたからねー。確かにおちかは加害者の肩をもつけれど、自分も加害者であるからこそ、彼らの愚かさに感情移入してしまうんでしょう。番頭の言うような、自分可愛さだけの行動とは思いたくないのは、私もどこかでおちかのように知らず誰かを傷つけている自覚があるからでしょうか?

事始とありますから、これもシリーズ化するんでしょうか。それもいいんですけど、これ以上シリーズ増やしたら、ますます『ドリーム・バスター』完結への道が遠のくんですけど…。
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もっと走ってほしかった
2009-04-22 Wed 12:10
サクリファイスサクリファイス
(2007/08)
近藤 史恵
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日本ではまだ馴染みのない自転車ロードレースの世界が舞台です。
主人公の白石は地味ながらアシストの仕事をきっちりこなす新人です。あるレースで運よくリーダーズジャージを手にし、周囲の期待が高まるにつれ、雑音も聞こえてきます。チームのトップである石尾の黒い噂です。雑念を振り払おうとすればするほど過去の事故が気になって、高校時代の元カノまで現れて白石に忠告します。そして惨事は起こるのです。

あっという間に読みました。謎解きの部分は全体の半分以下ですが、それ以外の走りの描写がとてもいいです、生き生きしていて。
ロードレースって一人のトップのために、他のメンバーが風よけになったりペースを作ったり、ある意味犠牲になるんです。団体競技とも違う、すごく特殊なスポーツだと思います。黒田硫黄の『アンダルシアの夏』を読んでいたので、その辺のルールは知ってましたが、これが上手に説明されてました。これがわかってないと、ラストのインパクトが違いますから。

石尾は本当にカッコいいです。
しかしそれ以外のキャラがなんだか薄味でした。主人公はメンタル強いんだか弱いんだかよくわからないし、伊庭はアクの強い性格にしてあるのに、トッピングにすらなっていないし。そして元カノが最悪で。あんまりページが割かれてないせいかもしれませんが、それにしたってそんなにいい女なんですかね?ただの尻軽じゃないんしょうか。恋愛がらみの部分をカットした方が、むしろよかったような気がします。
しかし石尾はかっこいいですわ。
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お手紙書くのもいいもんですね
2009-04-17 Fri 12:08
恋文の技術恋文の技術
(2009/03)
森見 登美彦
-+A+-
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能登の研究所に赴任になった守田一郎が、人恋しさから文通を始めます。書簡形式を用いた、ヘナチョコ学生物語です。
面白かったですよ。もう電車で読んでて、笑いをこらえるのが大変でした。コマツザキ君の”ラブリー、ラブリー”という詩は全篇読みたかったですよ~。主人公側の手紙しか読めないので相手側の部分は勝手に補完するしかないんですけど、それがまた面白かったです。
文通相手は友人、先輩、妹、家庭教師をしていた小学生、作家の森見富美彦まで登場します。一見バラバラなこの面々が最後一同に会したのでしょうか?そして伊吹さんとの恋の行方は?なかなか気になるところでございました。
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原作に忠実な
2009-04-14 Tue 12:13
獄門島【リマスター版】 [DVD]獄門島【リマスター版】 [DVD]
(2005/05/11)
古谷一行中村翫右衛門

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まだまだ続く、横正シリーズ。今日は芭蕉の句でお馴染みのコレ。こちらは映画版と違い原作どおりの犯人だということで、小説ファンにも支持されている1本です。
状況証拠だけっていえばそれまでなんですけど、横溝作品は旧家で閉塞した土地柄で、血筋とか家系図復員兵怨念怨みつらみ呪いという世界観を楽しむものであって、このTVシリーズはその辺が大変よくできておりました。
出色はキャストの意外さです。確か映画でピーターが演じていた鵜飼役を三善英史がやってます。いやー、びっくりしました。辺鄙な島の優男ぶりがいいんですけど、ちょっと歳とってますかね。浜木綿子の美しさや、三谷昇のこわれっぷり、3姉妹のいかれ具合が最高です。
角野卓造さんがでてるんですが、わからなかったです。野呂圭介はすぐわかったんですけどねー。
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さっぱりわからんかった
2009-04-12 Sun 12:15
乳と卵乳と卵
(2008/02/22)
川上 未映子
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芥川賞受賞で、メッタ斬りのお二人が絶賛していたので手にしてみました。
すみません、最初の2頁くらいで挫折しそうになりました。久しぶりに会う姉とその娘の葛藤ってなもんを、テンポのいい大阪弁で描いてるんですが、ホントに本が薄くなかったら挫折してました。女性だったらわかるんでしょうか?てことは女子失格なんでしょうか?頭が古いんですかねぇ…。
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追悼・泡坂妻夫先生
2009-04-08 Wed 12:17
泡坂先生のご逝去を知ったのは随分経った最近で、雑誌ダ・ヴィンチの追悼文で、でした。一瞬目を疑いました。確か去年のこのミスで、亜智一郎が1冊にまとまるとおっしゃってたはずなのに…、と(これ是非出版してください)。
初めて読んだのは直木賞受賞作の『陰桔梗』でした。当時コテコテの推理小説しか読まなかったので、その1冊でしばらく泡坂作品は手に取らなかったのですが、松田優作のドラマ『乱れからくり』の原作で再会したのでした。
以来、夢裡庵先生、ヨギガンジー、曾我佳城といったシリーズものを読み漁りました。
中でも亜愛一郎シリーズはイチオシで、頭脳明晰なイケメンだけど、ものすごくどんくさいというキャラに惚れました。稲垣吾郎でドラマ化してほしいです。

織姫かえる―宝引の辰 捕者帳織姫かえる―宝引の辰 捕者帳
(2008/08)
泡坂 妻夫
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この『織姫かえる』が遺作となりました。宝引きの辰シリーズです。
辰親分の推理は名探偵の域に達しており、下っ引きの松から話を聞いただけで事件解決。快刀乱麻の如しです。だから1篇が短いです。だいたい30ページくらい。この短さできっちりオチをつけるところはさすがなんですけど、でもやっぱり短いですよ、先生!!
紋章上絵師にして作家、マジシャンという素晴らしい才能に合掌。
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沖雅也にもっと出番を
2009-04-05 Sun 18:39
悪魔が来りて笛を吹く【リマスター版】 [DVD]悪魔が来りて笛を吹く【リマスター版】 [DVD]
(2005/05/11)
古谷一行草笛光子

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これは最終回を見損ねて、そのまま現在に至ってました。今回やっと解決編が見れました。
草笛光子のお嬢様っぷりがすごかったです。映画版・犬神家の梅子奥様の印象が強いのですが、こちらではもう夢見る少女です。娘の壇ふみのほうがよっぽど落ち着いてます。長門裕行もいやらしさ全開です。
そしてなんといっても沖雅也。後半セミヌードを披露するのですが、いい体してますよ。そりゃ涅槃まで追いかけたくなるような。今回見直してみて、沖雅也の出番があまりに少ないのが不満でした。
回収されていない伏線や動機についての疑問も多々ありましたが、それでもまぁいいかと。沖雅也だし。
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なんてキュートなショーン・ペン
2009-04-03 Fri 18:44
milk
【MILK】
アメリカで初めて公職についたホモセクシャルのハーヴェイ・ミルクの8年間。ショーン・ペンがオスカーもらったっていうから、楽しみにしてました。
という予備知識しかないまま鑑賞。保守派の危ないヤツに暗殺されるのかと思いきや、同僚の嫉妬から射殺されちゃうんですよ。実際の議員期間はたった1年ですから、これまたビックリ。40からの人生がなんとも濃いお人でした。
あれから30年、それでもやっぱりクローゼットから出てこれない人はまだまだいるのでしょうね。ハーヴィー視点の映画なので、ホモに肩入れしたくもなりますが、実際家族にカムアウトされたらどうよってのもありますし。
さて、ショーン・ペン。キュートなんですよ、あんな頭薄くなってるし、シワシワのおじいちゃんなのに、キュートなんです。あぁ、不覚!スパイダーマンのお友達役の彼とぶちゅ~とやってても、不快じゃありません。むしろ応援したくなります。そんな政治なんかいいから、スコッティと仲睦まじく暮らしなさいよ、と。
しかし、離婚してからのショーン・ペンは本当にいい役者になりましたな。
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一番楽しんでるのは作者でしょうね
2009-04-02 Thu 18:07
南極(人)南極(人)
(2008/12/15)
京極夏彦
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ギャグ小説です。一応それっぽいタイトルはついてますが、ただの駄洒落だったり苦しいこじつけだったりで、パロディではありません。南極夏彦という5流作家と鬼編集者とインチキ霊能者という面々が出てくる、やたらくだらない小説でした。これなら『どすこい』の方がよかったなぁ。あれは本歌取りしてましたからね。
ただ『こち亀』トリビュートの『ぬらりひょんの褌』は素晴らしかったです。同じく赤塚不二男の『巷説ギャグ物語』も期待してたんですが、ただメタな展開で終わってました。残念!
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