No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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げに恐ろしきは、人のこころ
2007-05-31 Thu 20:41
うそうそ うそうそ
畠中 恵 (2006/05/30)
新潮社
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しゃばけシリーズ、久々の長編です。なんと若だんなが箱根に湯治に行くんですって!そんな遠出をして大丈夫か?
しかし船が出た早々、仁吉と佐助がいなくなり、着いた途端、置き引きに荷物を盗まれそうになります。やっと着いた旅館から、侍たちにかどわかされ、途中で天狗たちの襲来を受けます。これだけの目にあったら、若だんな死んじゃいますよ(死なないけど)。
昔、村人に人柱にされそうになった山神さまの娘、姫神の若だんなに対する屈折した想いから端を発し、藩命のため珍奇な朝顔を手にいれようと若だんなをさらう若侍たち、自分達が助かりたくて若だんなを人柱にしよとする村人達と、騒動に騒動がかさなります。姫神さまや若だんなのために騒動を起こす妖しよりも、人の方が業が深いです。
登場人物たちが、それぞれどうにもならない思いを抱えていて、それを消化できた人もいれば、抱えたままの人もいます。それがこのシリーズの筋みたいなものですから、仕方がないんですけどね。

今までずっと江戸が舞台でしたから、箱根に移しただけでも新鮮に感じます。ちょっとラストにお手軽感がありましたが、いいんです。若だんなが楽しそうなら。
今回から憑喪神になった印籠のお獅子が登場。鳴家とセットでかわいらしかったです。
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脇役たちが大活躍
2007-05-30 Wed 18:06
おまけのこ おまけのこ
畠中 恵 (2005/08/19)
新潮社
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この巻は少し変わっていて、若だんなではなく、非力で脇役の妖したちが活躍することが多かったです。

『畳紙』では、『花かんざし』でぬりかべのオバケみたいな化粧をしていたお雛が主役です。彼女の悩みをなんと屏風のぞきが解決してあげるという異色作。いつも佐助たちにひどい扱いを受けているので、たまにはこれくらいいい目をみないと。
小鬼の鳴家が、真珠泥棒から真珠を守ろうとして川を流され鳥にくわえられ訳の見ず知らずの場所にところに来てしまう大冒険をする『おまけのこ』は、がんばる鳴家が可愛かったです。その他大勢いる鳴家の中から、若だんなに声を聞き分けてもらって喜ぶ鳴家もよかったです。

他、「こわい」「動く影」「ありんすこく」の3編。ちょっとパターンな気もしますが、やっぱりこのシリーズ面白いです
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アメリカ人が良心を思い出す為のツール
2007-05-29 Tue 22:45
素晴らしき哉、人生! 素晴らしき哉、人生!
トーマス・ミッチェル、ヘンリー・トラヴァース 他 (2006/12/14)
ファーストトレーディング

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アメリカでは、クリスマスシーズンによく放送されるシーズナブルな映画だそうです。日本でいうところの8月の『蛍の墓』ですな。
小さい町を出て、世界中を旅するのが夢だったジョージですが、父親の遺した会社を継がざるを得なくなり、大学に進むのも諦めてしまいます。それでも、美しい妻と4人の子供に恵まれて幸せな日々です。ところが会社のお金を紛失してしまい、窮地に。自分の生命保険で補填しようかと思いつめているところに、天から2級天使が遣わされます。天使はジョージを助けられるでしょうか?
いい話だねぇ、といういいお話です。貧乏クジばかりひいていたジョージですが、『町で一番の富める人』であるとわかるラストは泣けますねぇ。
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役に立たないからこそ美しい
2007-05-28 Mon 20:14
博士の愛した数式 博士の愛した数式
小川 洋子 (2005/11/26)
新潮社
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映画があまりにもあっさりしていたので、ちゃんと原作を読んでみたくて手に取りました。第一回本屋大賞受賞作で、初・小川洋子です。
交通事故で脳の機能を損傷し、80分しか記憶をとどめておくことのできない老数学者と、そこに通う家政婦とその息子・ルート、この3人が互いを思いやり尊敬する、とても温かいお話です。先に映画を観てしまっていたので、もうキャストはあのまんまです。しかしさほど邪魔にもなりませんでした。
博士が毎朝起きるたびに何度も突きつけられる残酷な宣言、その時の苦悩や、守るべきもの(子供)に対する愛情の深さが胸に沁みますね。特に、帰ってくるルートを博士が出迎える場面が大好きでした。

『博士は笑顔を浮かべ、両腕をいっぱいに広げて彼を抱擁した』
そして家政婦さんは
『自分の息子がこんなふうに誰かに抱擁されている姿を目のあたりにできるのは、幸せなことだった。それどころか、ああ、自分もこんなふうに博士から迎えられたいなあ、という気にさえなるのだった』
この3人に、数学と大投手・江夏豊が彩りを添えます。私にはどちらも馴染みがないのですが、私同様だったはずの2人も博士の愛しているものを尊重し、その結果、自分たちにとってもとても大事な宝物になっていくのです。
本屋大賞らしい作品といえば、そんな感じです。劇的なのは設定だけで、お話は特になにが起こるってこともないのですが、それでも楽しく読めました。
しかし、どうしたらこの短い話を、あんなへたくそな脚本にできるんだろう?本当に素朴な疑問です
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拡がる京極世界
2007-05-26 Sat 23:02
前巷説百物語 前巷説百物語
京極 夏彦 (2007/04)
角川書店
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又市がまだ札撒き御行になる前のお話。いや~、前作でもう完結だと思っていたので嬉しいです。又市が若く、甘ぇの青臭ぇの言われていますが、それが新鮮で良いんですよ。又市ファンにはたまらない1冊です。

馴染みの女郎が主人を刺殺してしまい、どうにかしてあげたいと思った又市に声をかけた『ゑんま屋』の角助(寝肥)。これが巷説のはじまりでした。損料屋ゑんま屋の女主人お甲を元締めに、さまざまな裏の仕事にかかわっていきます。
敵討ちの2人をなんとか逃がそうと張りぼてのガマを作る『周防の大蟆』、子供を虐待死させてしまった『二口女』。このへんまではゑんま屋の仕事も順調なんですが、稲荷坂の祇右衛門が絡んでくると、一気にきな臭くなります。

『かみなり』では仕掛けた相手の仕返しに、鬼蜘蛛という殺し屋に狙われるし、大阪で又市が世話になっていた一文字屋仁蔵からの依頼で、名前を書かれれば確実に死ぬといわれる黒絵馬の仕掛けをつぶす『山地乳』ではその殺し屋との対決になる緊張の1編です
書き下ろし中編『旧鼠』ではゑんま屋の関係者が次々と襲われます。<ネタバレ>好きなキャラクターがどんどん死んでいくのですよ、それなのに嫌いなキャラは生き残るんですよね
強大な力の前にひねりつぶされていく様が、ドラマ『必殺仕事人』の最終回のようでした。そして一応の落着をみて、又市は御行になるのです。その10年後が『小豆洗い』です。ということは、あと10年分は話を書く時間的余裕があるってことですよね、先生!!<ネタバレ>林蔵や棠庵先生の安否もわからないことですし、<ネタバレ>そこはひとつよろしくお願いします

kousetus付録で人物相関図がついているのですが、『狂骨~』や『鉄鼠~』まで登場人物が絡んでくるとは思いませんでしたよ。これ、『狂骨~』の頃から伏線張ってたとしたら、京極先生おそるべしです
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キュートでかわいい紙一重
2007-05-25 Fri 22:43
ベティ・サイズモア ベティ・サイズモア
レニー・ゼルウィガー (2006/11/30)
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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レニー・ゼルヴィガー主演のコメディ?でいいんでしょうか?
看護士を目指しレストランでウェイトレスをしているベティは、昼メロの大ファン。ある晩、目の前で亭主が2人組みの黒人に殺されるのを目撃し、ショックが大きすぎて、ベティ現実逃避をします。ドラマの主人公のデヴィッドを昔の恋人だと思い込み、大陸を横断してハリウッドへ会いに行きます。一方、彼女を追跡してきた殺し屋は、いつの間にか彼女に惹かれていくのです。
美女じゃないんですが、レニー・ゼルウィガーの笑顔がキュートでした。ずっと追いかけていたモーガン・フリーマンがどうしてそんなに惹かれたのか、具体的なエピソードはないんですけど、まぁなんとなくわかるような。
脚本もよかったです。現実のデヴィッドに会って仲良くなって、ドラマに出演することになって、いったいラストはどうゆうオチをつけるのかしら?と最後まで飽きさせませんでした。
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渋く、カッコよく、娯楽性なく
2007-05-22 Tue 22:11
デッドマン スペシャル・エディション デッドマン スペシャル・エディション
ジョニー・デップ (2006/07/21)
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

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1870年頃の西部の町マシーンにやって来た会計士のウィリアム・ブレイクは、手違いで雇ってもらえず、行きずりの女性の部屋にいたところヨリを戻しに来た男に発砲され、逆に殺してしまいます。瀕死の状態で行き倒れているところをネイティブ・アメリカンのノーボディに助けられます。そして2人の逃避行(?)が始まるのです。ロードムービーといえない事もありません
全編モノクロ。そしてニール・ヤングのギターがカッコいいんです。なんだか2時間PV観てるような気さえします(贅沢なPVだなぁ)。
そんな気がするのも話にメリハリがないからです。まぁ、ジャームッシュの映画はいつもそんなものですけど。かといってつまらない訳ではないんです。生真面目だったブレイクが、人殺しもためらわないほどに変貌する、その変化の演技がうまかったです、ジョニー・ディップ。
万人に受け入れられるタイプではありません。現に、アメリカで大コケしたあと、ヨーロッパで絶賛だったらしいですから。このへんでなんとなくどうゆう映画かわかりませんか?
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こりゃ次が大変だ
2007-05-18 Fri 18:41
天使のナイフ 天使のナイフ
薬丸 岳 (2005/08)
講談社
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乱歩賞作品です。前々から評判がよかったので読んでみました
4年前妻を殺された檜山は、自分の店の近くでその犯人の一人が殺されたことを知ります。未成年ということで大した罪に問われなかった少年たちを『殺してやりたい』とテレビのインタビューで答えていた為、警察から第一容疑者としてマークされます。そして2人目の少年がホームから落とされ、3人目も刺殺されます。一体犯人の目的は?
現在進行している事件を追いかけているうちに、過去の事件も、そして更に過去の事件、それよりもっと昔の事件が関係してきます。この4つの殺人事件、関係者たちをよくぞここまで纏め上げたものです。なんかできすぎてるよなぁと思って読んでいたのですが、1つの事件が次の事件を呼んでいたわけで、この偶然は必然だったのだと気がつくと、おぉと膝を打ちます。やはりプロットが確かだから揺らがないのですね
登場人物や小物の伏線の張り方も、最初からなんとなく思わせぶりですが、見事でした。そして被害者側、加害者側の両面から描いている、とはこういうことだったのね!とわかる後半はページをめくる手がとまりませんでした。
もっと人物をしっかりじっくり書きこんだら、もっといい作品になるのになぁとも思うのですが、乱歩賞はページ制限があるから仕方がありませんね。
1作目からこの完成度。2作目以降が大変だと思うのは、でっかいお世話ですな
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追悼・藤原伊織
2007-05-17 Thu 18:46
作家の藤原伊織さんがお亡くなりになりました。享年59歳
食道癌であることは知っていましたが、先日短編集を上梓したばかりでしたので訃報を聞いた時は驚きました。
私の初読は、乱歩賞と直木賞W受賞の『テロリストのパラソル』。この当時、朝ラジオを目覚ましがわりにしてまして、CMであらすじを聞いた時に面白そうだなと思い、手にとってみたのでした。面白かったですねー。以来、必読作家のひとりです。
ドロップアウトした中年とか組織からはみ出している主人公が多く、ある意味藤原テイストというか、似たり寄ったりというか、あまり器用な作家ではなかったですね。
2002年までは電通に勤めながらの執筆活動だったせいか、大変寡作。8作品しか残していません。最後の本は『ダナエ』という短編集。どれもそこそこ面白かったんですが、これが最後かと思うと、ちょっと残念な出来でした。
ご冥福をお祈りします
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6作目は12番目
2007-05-16 Wed 17:54
12番目のカード 12番目のカード
ジェフリー ディーヴァー (2006/09)
文藝春秋
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リンカーン・ライムの新作です。大好きなデルレイやトムなど、いつものメンバーも健在です

ハーレムに住む女子高生が襲われます。単なるレイプ未遂事件かと思いきや、その後も執拗に狙われるジェニーヴァ。動機がわかれば犯人がわかると、ライムたちはジェニーヴァの祖先のことを調べます。なんと140年前の事件です!
殺し屋のトムソン・ボイドとライムの頭脳戦なんですけど、今回それほど印象に残りませんでした。証拠品から犯人にたどりつくというより、直感とかに頼ってるんですよねー。そこが残念。でもお話はジェットコースター。解放奴隷の横領事件、いやいやアラブ人によるテロ、いえいえ...というように、二転三転。ジェニーヴァを付けまわす男の意外な正体とか、天才的な殺し屋のあっと驚く共犯者とか、これが最後まで続くんですから、息つく間がありません。
クリストファー・リーヴに献辞があったので『?』と思ったのですが、落馬事故でライムと同様の身体になったんでしたっけ。ライムよりも重篤な障害を持ちながらリハビリを続け機能の一部を快復させたという、意志と勇気の人です。作中でも、ライムが『深い敬意を抱いている人物』として語られています。ちょっと意外。
ライムもリーヴ式のリハビリを続け、なんと改善の兆しが見えているのです。あまりにさらっと描いてるから、サックス同様私も一瞬気がつきませんでしたよ。あぁ、びっくり。
このシリーズ大好きなんで、これからもコンスタントに出し続けてほしいです
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シリーズ中№1
2007-05-09 Wed 17:59
ポリス・ストーリー3 デジタル・リマスター版 ポリス・ストーリー3 デジタル・リマスター版
ジャッキー・チェン (2005/03/25)
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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続編です。ICPOの依頼で、チェンはマレーシアや中国で大活躍です
シリーズ3作の中で、一番面白かったです。下手なギャグもなく、話もテンポよく進みまったく飽きませんでした。恋人のメイが悪人に捕らえられて脅迫されるというのは、毎度のことですけど。
アクションもすばらしかったです。
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どっちつかずでもったいないなぁ
2007-05-08 Tue 19:06
ポリス・ストーリー2 九龍の眼 デジタル・リマスター版 ポリス・ストーリー2 九龍の眼 デジタル・リマスター版
ジャッキー・チェン (2005/03/25)
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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続編です。主要な登場人物もほぼそのまま。
前作の設定を受けて、チェンは交通課の白バイ警官に格下げです。そこへマフィアのボスが出所してきます。お、今回は復讐劇か?と思いきや、まるで降って沸いたような爆弾事件を担当することになりますが、恋人のメイを人質にとられてしまいます。
アクションは相変わらずすばらしいですね、キレがあって速いです。しかし物語がシリアスなんだかコメディなんだか、どっちつかずのぼやけた印象の脚本でした。もったいないなぁ
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柳楽くんが救い
2007-05-06 Sun 23:03
誰も知らない 誰も知らない
柳楽優弥 (2005/03/11)
バンダイビジュアル

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実際にあった事件をベースにした映画です。柳楽くんがカンヌで最年少受賞をして、当時ものすごく騒がれていました。私もワイドショーで見たときは、なんて色気のある男の子だろうと、目を奪われましたが、内容が内容だけに劇場にまでは行きませんでした。

母親と息子がアパートに引っ越してくるところから始まります。近所に知られないよう、幼い弟妹はスーツケースに入れられて荷物として運び込まれます。スーツケースから次々に出てくるのです。最初からいやぁ~な気分です。物語が進むにしたがって、ますますいたたまれない気分です。わずかなお金を残して母親は男のところに行ってしまい、長男は3人の弟妹の面倒をみることになります。お金がなくなり、電気や水道が止められ、食料は近所のコンビニの捨て弁をもらいと、もう悲惨の一途を辿ります。でもそれを淡々と撮ってるんですよね、是枝監督は。
好きか嫌いかといえば嫌いな映画だし、どちらかといえば人に勧めないし、もっかい観る?と聞かれれば『や、もういいっす』なんですが、絶対忘れないであろうという点で、印象深い映画でした。
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3億円あたったら私も出資しますよ!
2007-05-06 Sun 20:03
ロスト・イン・ラ・マンチャ ロスト・イン・ラ・マンチャ
ジョニー・デップ、ヴァネッサ・パラディ 他 (2006/05/25)
東北新社

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テリー・ギリアムの映画がいかにして頓挫したかを記録した、ドキュメンタリー。ギリアムはずっとドン・キ・ホーテの物語を撮りたいと熱望していて、出資者を募りやっと作れることになりました。ところがどっこい、そこからがいばらの道だったのです
この映画がどうなるか知っているだけに観ている間、悲しくて、哀しくて。わくわくしながら下準備をしたり、タイトなスケジュールでなかなか役者が揃わないところにやってきたジョニー・ディップを、諸手を挙げて歓迎したりと、ギリアムの嬉しそうな様子が切ないです。そしてもっと切ないのは『この映画はなかったことにしたい。思い出すのも辛いんだ』と独白するところです。
それなのに、こんな風に自分の夢を切り売りするのはなんでだろう?と思っていたんですが、このドキュメンタリ映画の翌年、またチャレンジする決心をしたとテロップにありました。少しでも資金を集めたいんでしょうか。それともなんらかの記録に残しておきたかったのかもしれませんね。実際そう言って記録を始めてましたし(でもまさかこんな結末を記すことになるとは...。)。
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安定供給されたシリーズ
2007-05-06 Sun 18:58
退屈姫君 恋に燃える 退屈姫君 恋に燃える
米村 圭伍 (2005/09)
新潮社
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『たとえしがない色恋沙汰であったとしても、このわたくしが正真正銘、天下晴れての一大事にして見せるわ!』と、不穏なことを宣言しているめだか姫。風見藩の冷飯で、将棋の修行に江戸に来ている榊原拓磨の恋の成就を応援します。お相手は三万五千石とはいえ、れっきとした大名の末の姫・萌姫さま。身分違いも甚だしいこの2人をどうやってくっつけるのでしょう?ラストで父親の力を借り、身分的には障害はなくなるのですが、そこに行き着く前に今回も悪役として田沼様が立ちはだかります。
色恋沙汰とは無縁に嫁いでしまっためだか姫は、2人の仲立ちをすることで擬似恋愛を楽しむのです。が、順番が逆になっただけで、嫁いでから『直重さまに惚れた』というめだか姫が、とってもすてきでした。今回一番印象に残ったのは、この最後の一行でした。
前回からたった半月で退屈の虫がうずいてますが、なんたってお仙がアレであれですから、猶予はあと1年くらいしかないんですよね。とりあえず次もありそうですが、今後このシリーズはどうなるのでしょう。めだか姫の言うとおり、お仙に『めだか、大変だ!天下の一大事だぜ!』と、告げてほしいんですよねぇ...。
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5作の中では異端と思っております
2007-05-03 Thu 23:56
病院坂の首縊りの家 病院坂の首縊りの家
あおい輝彦 (2004/05/28)
東宝

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BSで石坂・金田一を連続放送してたようなんですが、気がつくのが遅くって、これしか観れませんでした。残念!
しかしまぁ、一番馴染みのない『病院坂~』ですから、他はもうげっぷが出るほど観てますし。
さて、横正先生と奥様(本人)のところに金田一が挨拶に来るところからはじまります。渡米するのでパスポートの写真を撮りに行った写真館で不思議な事件に巻き込まれます。
草刈正雄が若い!そしてカッコいい!エキゾチックな容貌とでもいうのでしょうか。子供の頃、好きでしたねぇ。桜田淳子もキレイですね。佐久間良子も美しいです。そしていつもの市川映画の常連たちが脇を固めます。市川・金田一最後の映画(まさかその後、犬神をリメイクするとは...)として申し分ありません(笑)絵もきれいです。
しかしですね、あの角川映画や金田一熱に浮かされていた頃は勢い観ていましたが、今この映画を冷静に観てみると、そこここに疑問が...。あの写真をどう使う気だったんでしょうか?お宅の娘だ!と言ったって、セリフにあったように、あら似てますわねで済むんじゃないでしょうか?あおい輝彦が簡単に絶命するのも、そのあとの処置もなんだかなぁ、です。てか、強引すぎじゃありませんか?数奇な人間関係も結構さらりと流してあって、いつもの因習とか怨念とか複雑怪奇とかってのが薄いです。数ある金田一作品の中で、市川監督なぜこれを選んだのでしょうか?やっぱり金田一最後の事件だから?
映像化された金田一フリークなだけなもので、恥ずかしながら原作を読んでいないのですけれど、相当変更しているらしいです。機会があったら読んでみたいです。
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めだか姫ふたたび
2007-05-02 Wed 18:53
退屈姫君 海を渡る 退屈姫君 海を渡る
米村 圭伍 (2004/09)
新潮社
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『退屈姫君伝』の続編(というか、これはシリーズになったんですね)です。前回から2ヶ月しか経過していないのに、もう退屈の虫がうずいているめだか姫の下に、『めだか、大変だ!天下の一大事だぜ!』と小天狗・お仙が飛び込んできます。なんと風見藩当主が行方知れずになったそうです。亭主の一大事に目を輝かせるめだか姫、父親に頼んで船をあつらえ、いざ讃岐へと乗り込みます。今回の悪役は田沼様ではなく、美貌の六波羅という謎の武士です。
江戸のキャストが風見藩に出張って、ついでに一八や数馬など『風流冷飯伝』のメンバーも出演のオールキャストで楽しめます。『風流~』読んでおいてよかったです。
中でも今回は当主・直重様の人となりが語られておりまして、変わり者だけどまるで考えなしなわけでもない、ちょっと肝の据わったところがツボでした。この人だったらめだか姫でも受け入れられますわ。
江戸三部作があの終わり方だったので、この巻でお仙がいきいきと活躍しているのがうれしくもあり、切なくもあり、です。
さて、次も楽しみ
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