No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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女難の星
2012-04-12 Thu 21:03
アンダルシアアンダルシア
(2011/06/10)
真保 裕一

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闘う外交官・黒田勇作シリーズ第三弾。
旅先でパスポートを落としたという女性の電話をたまたまとってしまった黒田くんが、殺人事件に巻き込まれるの巻です。
振り返れば、いつも女性に騙されてますね。それでも懸命に同胞の利益を守ろうとする黒田くんに頭が下がります。
今回の女性もものすごい嘘つきで、しかもタフ。黒田くん振り回されっぱなしです。
第一作に比べれば、ずいぶんトーンダウンしましたが、それでも一定以上の面白さを維持しているのは、さすが新保くん。
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室町時代の異端
2011-10-15 Sat 17:58
天魔ゆく空天魔ゆく空
(2011/04/15)
真保 裕一
+-C-+
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新保くんの歴史もの。明智光秀を書いてたので、その流れでもう一本なのかと思ったら、舞台は室町でした。
このへんまったく知りません。一休さんの将軍様くらいかなぁ。
応仁の乱で世も人心も荒みきっていたころ、細川家に生まれた聡明丸、のちの細川政元の生涯です。
あまり知られていない武将ですけど、なんだか数奇な運命で、そこに新保くんは魅かれたのか、面白い読み物になっています。
先の先、裏の裏を書く戦略知略が面白く、天才だったんでしょうね。そして不幸な最期を迎えるのも、また天才だからでしょう。
お姉さんがまた不憫なんですけど、それでも晩婚ながら子供をなして、それなりに充実した人生なんではないでしょうか?
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戦う外交官、ふたたび
2011-09-09 Fri 17:23
天使の報酬天使の報酬
(2010/12/21)
真保 裕一
+-B-+
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もう3作目が出ているので、このままシリーズ化されるのでしょうね。
連ドラの原作になった2作目で、舞台はサンフランシスコから日本、タイ、ボリビアとさまざまです。
サンフランシスコから失踪した女子大生を追っていくうちに、なんだか大きな事件が裏に隠れていたんです。
サンフランシスコで始まってロスで終わるんですが、ほとんど日本での捜査です。や、刑事を出し抜いてすごいですねぇ。
もう息継ぐ間もない展開で、どんどんページをめくるんですが、読み終わってハッとします。あまりにもできすぎじゃんと。黒田シリーズ好きなんでいいんですけどね。でも外交官という立場上、海外だからこそできる活躍があり、舞台を日本に移すととたんにウソっぽくなるから、それが勿体ないんです。
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新保くん、復活のきざし(当社比)
2011-01-05 Wed 20:28
ブルー・ゴールドブルー・ゴールド
(2010/09/07)
真保 裕一
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青い金脈、水をめぐる商社マンたちの戦いです。
大手商社から子会社へ出向させられた薮内くんは、見るからに胡散臭い伊比社長のもと、ブルーゴールド(水関連事業)の利権をめぐる争いに巻き込まれていきます。
そもそも薮内くんは親会社から伊比社長を見張るために送り込まれたスパイで、そこれを承知で受け入れた伊比と、丁々発止のバトルがあるのかと思ったら、あるひとつの案件しか扱わないので、ちょっと肩透かしでした。
こういっちゃなんですが、妨害行為をした動機が小さいです。以前の新保作品のように、民や官の巨悪と戦う!という図式を期待していたので、あまりにも小さい動機にガッカリです。(←失礼)
更に言うなら伏線もなにもなかったのに、最後の数十ページでとんとんとんと話がまとまっちゃうのも、いかがなものかと。途中までは面白かったのになー。
そうはいっても、浅田次郎もどきやイジイジした不倫ものより数倍楽しめました。
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実は歴史ミステリ
2010-09-09 Thu 18:21
覇王の番人 上覇王の番人 下覇王の番人 上

覇王の番人 下

(2008/10/08)
真保 裕一
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戦国時代を舞台とした大河ドラマで避けて通れない”本能寺の変”天下の逆臣・明智光秀の半生です。
歴史モノかぁ、これじゃそれこそ浅田先生じゃない。と、思ったんですが、そんなことはありませんでした。本能寺の変は秀吉の謀略だったという、大胆な仮説をもとにした、歴史ミステリでした。なにより浅田先生と違うのは、男気のある男があんまりでてこないとこでしょうか。
斎藤道三に仕えていた若い頃からはじまるのですが、正直こんなにできた人だったの?というくらいいい人です。すべては万民のため、天下のためです。大河ドラマでは信長は悲劇の英雄として扱われているので、こんな光秀は新鮮です。イメージとしては村上弘明です。
もう一人の主人公は、戦で親兄弟を殺され、生きていく為に忍びになった小平太です。
この二人の視点から語られる戦国時代。や~、面白かったです。でも、肝心要の本能寺がものすごくあっさりで、ちょっと肩透かしでした。
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変節?新保くん
2010-04-18 Sun 19:03
デパートへ行こう! (100周年書き下ろし)デパートへ行こう! (100周年書き下ろし)
(2009/08/26)
真保 裕一
-+B+-
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仕事も家族も失った中年男、失恋したデパート店員、家出した高校生カップルなどなど、人生の崖っぷちにいるような人たちが、たまたま老舗のデパートに集まって、それぞれが起こす悲喜こもごもの人情喜劇です。
ん?あれ、ホントに新保くんだよね?なんだか浅田次郎みたいじゃない?生き別れの親子が奇跡の再会を果たしたり、お客様第一主義を貫く今どき信じられない社長だったり、いろんな人たちが大団円に向かって収束している様なんか、まるで浅田先生です。途中何度も錯覚しました。もちろん面白かったんですけど、でもね、こうゆうのは浅田先生が書くから。てか、もう書いてるから。新保くんはもっとこう、小役人とか小悪党とか織田っち大活躍とか、そうゆうのを書いて下さいよ!!
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フジ的な、あまりにフジ的な
2009-12-01 Tue 18:54
アマルフィアマルフィ
(2009/04/28)
真保 裕一
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ここのところぬるい人情モノや、たるい不倫モノで私をガッカリさせていた新保くんの新作です。フジテレビ開局50周年記念映画の原作(厳密には違いますが)です。まず企画ありきで書いたそうなんで、キャスティングはそのままのイメージを使わせてもらいました。あら、黒田=織田っちってば、カッコいいじゃない。

ローマ旅行中、9歳の日本人の女の子が誘拐されます。地元警察に任せるべきだという逃げ腰な大使館側の主張を蹴って、スーパー外交官・黒田が子供を取り戻すために走る、跳ぶ、駆ける、もう大活躍変です。ホント、刑事になったほうがいいんじゃないの?ICPOとかの。
誘拐事件の裏には、もちろん重大な犯罪が隠れているのですが、いや、お見事でした。二重、三重のカモフラージュ、ちょっとできすぎな感もありますが黒田の推理、話のテンポといい、昔の新保くんですよ。
大使館職員たちがあまりにもステレオタイプなのと、犯人との対決シーンがあっけなかったのが残念です。
そして、これは私が悪いのですが、文章を読むとイメージがわき、それがどうにもフジの2時間ドラマっぽくてしょうがないんです。ホテルなんかバリバリタイアップでしょ、って。
や、でも面白かったですよ。続編もありえる終わり方だったので、続きがでたらもちろん読みます。
映画はラストが違うというんで、機会があったら観てみたいです。もちろんタダだったら。
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だからさっさと別れておしまい
2007-11-17 Sat 19:45
追伸 追伸
真保 裕一 (2007/09)
文藝春秋
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ギリシャに単身赴任をしている夫の元に届いた、妻からの離婚届。突然の仕打ちに夫は妻に真意を糾します。妻はただひたすら自分のいたらなさを謝るばかりで、納得のいく離婚理由を明らかにしません。夫は妻の言動をあげつらって、自分の疑惑を妻につきつけます。男がいるんじゃないか、と。妻はそんなことはないと言いつつ、若い頃に亡くなった祖母がいかに美しかったか、その祖母にはなにやら秘密がある、事情を知る母たちは口をつぐみ、つれあいである祖父も亡くなった、などとまるで見当違いな話題で返します。
これを書簡でやり取りしてるんです。あぁ、もう鬱陶しい!!いいからさっさと別れておしまい!と、第1章はイライラしながら読んでました。

第2章は、妻の祖母、春子と夫の誠治との間で交わされた往復書簡です。春子は殺人の容疑で拘留されており、誠治は手紙で妻を励まし彼女の無実を信じていると伝えるのですが、一方で妻の行動に疑問を持ち、独自に調査をしていくのです。
祖母と孫、時代は違ってもやってることは同じでして、おまけに亭主の健気っぷりもまた同じなんですよ。もちろん新保さんはそれをわかってやってるんでしょうけど。
夫は誠治の手紙を読んで『僕は生涯、平瀬誠治という男の行き方を忘れない』とかなんとか言ってますが、これは男性だからでしょうか?獄中の妻を気遣いながらも、ド正論でねちねちと追い詰めていくところが、私にはいたたまれなかったんですが...。それは私にも身に覚えがあるからないんですよね。春子や奈美子のように安易で流されやすいところが。そうゆうずるいところがいやでしたねぇ。
あら、好きな登場人物がいないじゃないですか。

話としてはなんてことはないんですけど、書簡形式にしてあるから1冊もってるような話でした。こうゆうちまちましたココロ温まる系ではなく、新保くんにはもっとスケールのでかい大冒険活劇または陰謀モノをお願いしたいです
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ラストに疑問
2007-08-25 Sat 01:53
最愛 最愛
真保 裕一 (2007/01/19)
新潮社
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小児科医の悟郎のもとに届いた突然の凶報。18年ぶりの姉の消息は、警察によってもたらされます。消費者金融の放火事件、そこで発見された姉は、頭に銃弾を受け意識不明の重体です。幼い頃に両親を交通事故で亡くし、別々の親戚に引き取られ育った姉弟は、まったく互いの近況を知らないのでした。姉は婚姻届を出した翌日に事件に遭い、その夫の伊吹は妻が重体だというのに姿も見せません。悟郎は姉に何が起こったのか、わずかな手がかりをたぐりよせ、ついに事件の核心に迫ります。
医者としてある程度の地位を築いた自分とは反対に、千賀子の質素で寂しい人生に愕然とするのですが、同時に一本筋の通った力強い正義感と生き様に打ちのめされ、誇りに思うのです。

姉のもとにきていたたった8通の年賀状から、悟郎は事件の真相に辿り着くんですけど、なんか偶然に頼りすぎている感があるんです。『もしかしたら...』が『そうに違いない!』になり、結局それが『そうだったのだ!!』になるんです。医者になるより、刑事か探偵になったほうが良かったんじゃ?と思えるほど、悟郎の憶測はことごとく当たるのです。ネットカフェで新聞記事を検索して、伊吹が関った事件を的中させるあたりなんか、もう神がかり?失笑ですよ。
更にラストなんですけど、アレはどうかと思うんですよね。このあと離島で小児科医を続けるって言ってましたが、<ネタバレ>一度人を手にかけたその手で、子供の命を預かるんですか?いくら先が望めない、相手が愛する姉でも、医者ってのはそんなことをしちゃいかんのでは?ふたりの過去の関係を知った上でも、千賀子を独り占めしたいと思っての行動だとしても、どうしても私には受け入れがたいラストでした。

あっという間(2日で)に読了ですけど、説明だけで事件を終わらせてるのがガッカリでした。
その昔の新保くんは、ものすごく取材をして、その分野についてまったく知らない私のような読者でも、ぐいぐいと引っ張っていく魅力があったんですけどね。
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タイトルの意味が重くのしかかるです
2007-02-20 Tue 18:21
栄光なき凱旋 上栄光なき凱旋 下 栄光なき凱旋 上

栄光なき凱旋 下
-+A+-
真保 裕一 (2006/04/17)
小学館


真珠湾攻撃から終戦までを3人の日系人兵士の目から綴った、新保裕一渾身の長編。久々の新保作品は読み応えありました。ありすぎて、上下巻とはいえ2週間もかかってしまいましたよ...。上巻がモタモタしてたわりに、下巻はあっという間でした。

3人の日系人が主人公です
ロスのリトル・トーキョーで育ち大学へ行ったヘンリーは、銀行への就職も決まり恋人のケイトと婚約もして前途洋々。
その幼なじみののジョーは、母親から捨てられるように日本の親戚に預けられ、そこで冷遇されたためまたアメリカに帰ってきました。日系人仲間と群れることなく、一匹狼的な孤高な男です。
一方ハワイの大学生、マットは両親にも友人にも恵まれていますが、ローラという白人女性と交際していることを両親に告げられずにいます。
そこに日本軍の真珠湾攻撃が起こります。日系人たちは白人から白い目で見られ、謂れなき嫌がらせや排斥を受け、ついに強制収容所に隔離されてしまいます。このあたり大河ドラマ『山河燃ゆ』を思い出しましたね。
ケイトは投石に遭ってあっけなく死んでしまい、ヘンリーはその原因を作った日本を憎み軍に志願します。ジローは誤って死なせてしまった殺人から逃れるために語学兵として入隊し、マットは恋人の父親からアメリカ人として認められたいという理由から志願します。この3人が訓練キャンプで、また任務で係わり合いをもちながら物語は進みます。
ひねくれ者好きとしては、ジローに一番心を痛めました。ポールを殺し、ケイトを死なせる原因を作った自分を虐めるように(または日本軍を憎むように)、常に過酷な戦場を志願し、安寧というものを拒絶していました。
心と精神のバランスがとてもよい、本当のナイスガイなマットも応援してました。人間の理想のようなキャラでした。テリー、タツオ、ヒロと、いい仲間にも恵まれます。でもきっと半分は戦死するんだろうなぁと、読んでて切なかったです。
3人の中で一番過酷なイタリア戦線に送られたヘンリーですが、最後まで好きになれませんでした。でもそれは私にもあるずるさや弱さを見せ付けられるからなんです。逃げ出せるものなら逃げ出したいと思うし、ずるもしたい、楽もしたい。事実を曲げても憎い男は罰したい。気持ちがわかるからこそ、こうなんというか...。かわいそうなんですけどね。
終盤に近づき、このままジローの罪は弾劾されるのか?逃げ切れるのか?とヤキモキしていたら、あっけなく逮捕されてしまいビックリしました。裁判で、弁護側の証人にマット、検察側としてヘンリーと初めて3人が一緒に顔を合わせます。これが物語の山場だとしたら、ちょっと力不足な感じです。
嫌いなヘンリーですが、やはり彼の戦闘シーンが一番心を打ちますし、この物語の核だと思いました。
<ネタバレ>ジローが生きててよかったよ~
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