No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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伊坂さんの微妙につながる短編集
2012-07-02 Mon 18:09
PKPK
(2012/03/08)
伊坂 幸太郎

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『PK』『超人』『密使』と、なんとなくつながっている短編集です。
第二期作品らしく、ラストの見事な収束はありません。そうゆう小説にしてるんだからしょうがないです。
ワールドカップ予選、試合を決めたPKで、選手は何を話したか。それにさかのぼること20年くらい前、新人代議士がベランダから落ちてきた子供を助けます。彼がまだ子供の頃、父親である小説家はある大きなチカラに屈服しそうになります。
それぞれのエピソードが少しずつつながってるんですが、結局謎は謎のまま、余韻を残して終わります。
初期の頃のあのラストにすべてが収斂される爽快感はないものの、嫌いな読後じゃありません。ただちょっと物足りないだけです。
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幸多かれ
2012-05-25 Fri 22:23
Happy BoxHappy Box
(2012/03/08)
伊坂 幸太郎、小路 幸也 他

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名前に”幸”のついた作家さんを集めて書いた、ハッピーな短編集。伊坂さんが入っていたので読んでみました。
結婚を目前にした新郎の不審な行動を調べてくれと、依頼された主人公。依頼してきた花嫁は、実は高校時代の元カノ。伊坂さんらしいみんながやさしいお話でした。
他はお初の方ばかりだったんですが、どれもほんわかテイストでした。が、しかし、一本だけ妙に曲がった解釈のお話があり、これはひどいよなぁと思ってたら、最近イヤミスでブレイクした真莉幸子さんでした。あぁ、『孤虫症』の作者だったんですね。納得しました。
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殺し屋がいっぱい
2011-03-25 Fri 22:06
マリアビートルマリアビートル
(2010/09/23)
伊坂 幸太郎
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私的にはイマイチで、伊坂さん的にはものすごく思い入れのある『グラスホッパー』の続編です。
続編といっても設定と、登場人物がちょっとかぶっているだけで、まるで違うお話です。
蜜柑と檸檬の殺し屋コンビ、息子を殺されかけた元・殺し屋、悪魔のように邪悪な中学生、何をやってもうまくいかないツイてない殺し屋。この4組が交互に語る殺し屋たちのフーガです。
人がパカスカ死ぬ話ってあんまり好きじゃないんですが、これは面白かったです。。あの狭い新幹線の中でよくこれだけ動かせるなって。やってることは陰惨なんですが、檸檬の軽妙さや、天道虫の運のなさに笑ってしまいます。
さらに伝説の殺し屋や、影で動いていた殺し屋が出てきたりと、こんな新幹線いやだよなぁ、車掌が気の毒だよというくらいな展開でした。
これは第二期伊坂作品になるんでしょうけど、第一期のような収束の仕方で終わります。や~、面白かった
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最後の第一期・伊坂作品
2010-10-28 Thu 21:05
オー!ファーザーオー!ファーザー
(2010/03)
伊坂 幸太郎
-+A+-
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父親が4人いる、といういささか変わった家庭環境にある高校生の由紀夫ですが、幼馴染や不登校のクラスメイトのせいで、知らないうちにとんでもない事件に巻き込まれてしまいます。
父親たちは息子を助けることができるのか!?
4人の父親ってのがマッチョとたらしとまじめと遊び人でして、みんなバラバラですごく個性的で魅力的。そんな4人に愛されたお母さんの智代さんは最後にチラリとしかでてきません。その分期待が高まりますね。きっととんでもない人なんだろうなぁ。多恵子ちゃん、苦労するよ。したほうがいいか、あんたの場合。
本人があとがきで『第一期の最終作』と言っているように、以前の伊坂作品の特徴である、ちらばったピースが最後にピシリ、ピシリとはまる様は爽快の一言につきます。そうそう、これこれって感じで。
第一期のフィナーレにふさわしい1作でした。
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愛と平成の色男
2010-10-14 Thu 21:25
バイバイ、ブラックバードバイバイ、ブラックバード
(2010/06/30)
伊坂 幸太郎
-+A+-
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太宰治の『グッドバイ』、むかーし読んだことがあったんですけど、こんな話だっけ?うーん…。あ!そういやそうだ。女たちと別れるのに、美女を雇ってどうとかって話でしたっけ。
伊坂版はもっと悲惨。詳細は語られませんが、膨大な借金と何やらお偉いさんの機嫌を損ねたとかで、一度乗ったら人として帰ってこれない『あのバス』に乗せられる星野くんと、それを見張っている繭美という大女。この二人が、星野君の彼女たち(5人!)に別れを告げに行くという連作集です。
繭美のキャラも最高なんですが、3番目の女性”ひとりキャッツアイ”が最高におかしかったです。今でも笑いがこみ上げてきます。
5股かけていた星野くんですが、なかなか味のある男で、女性たちがついつい惹かれてしまうというのもわかります。バカでかわいいっていうか。繭美もそうだったんじゃないでしょうか?ラストのポツーンとした終わり方がよかったです。

これって出版社の企画で、抽選であたった50人に1篇ずつ配達されたんですって。いや~、それって生殺しでしょう。他の章だって絶対読みたくなりますもん。こうしてまとまった本で読むことができて、本当によかったです、私。
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バカミスな町
2010-05-28 Fri 18:47
蝦蟇倉市事件1 (ミステリ・フロンティア)蝦蟇倉市事件1 (ミステリ・フロンティア)
(2010/01/27)
道尾 秀介伊坂 幸太郎
-+C+-
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伊坂幸太郎と道尾秀介だけを目当てに手にしました。
完全犯罪が名物という蝦蟇倉市を舞台に、5名の作家によるアンソロジーです。
伊坂・道尾以外は読んでて辛くなってきました。一生懸命なのはわかるんですが、どう考えたってバカミスです。崖が地すべりしただの、ピッチングマシンで飛ばしたボールを被害者にぶつけただの、なんでそうなるの?ってネタばかり。大黒様の話はまだマシでしたが、それでも前出の2人とはあきらかに実力が違いすぎてました。だれがこんなの企画したんでしょ。
2もあるんですけど、そちらもこんな感じなんでしょうか…。
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天竺まで何マイル?
2010-04-22 Thu 19:05
SOSの猿SOSの猿
(2009/11/26)
伊坂 幸太郎
-+B+-
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アマチュアのエクソシスト・遠藤二郎が、引きこもりになってしまった知り合いの息子を訪ねる話と、システム会社で品質管理の仕事をしている五十嵐さんの話が交互に語られます。そこに孫悟空がからんでくるんですから、もうさっぱりです。
なんだかなーと思って(特に五十嵐さんのパートを)読んでたんですけど、2つの話が出会ったところで、おぉ、なるほど!と膝をたたきました。そこから面白くなるかと思いきや、案外フツーに(でもそこそこ面白く)終わりました。このフツーというのはかなりレベルの高い”フツー”なんですけど、伊坂さんだけにもっと高みを期待しちゃうんですよね。
本人曰く、『ゴールデン・スランバー』以降第二期に入ったそうです。言われてみればそうかなぁ。どちらかというと、前期のほうが好きなんですけど。
でも今後の伊坂さんにも期待します。
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どこを切っても野球だぜ
2009-11-20 Fri 20:22
あるキングあるキング
(2009/08/26)
伊坂 幸太郎
-+C+-
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あとがきで書いているように、なんだかいつもの伊坂作品とは異なる小説でした。
超・弱小プロ野球チーム仙醍キングスの熱烈なファンである両親の間に産まれた王求は、英才教育(?)の甲斐あってか、類まれなる野球センスを身につけていきます。いつの日か、仙醍キングスを救う王となるために。しかしその道は険しい茨の道です。

0歳からはじまって、プロ野球選手になるまでが語られているんですが、ある意味両親の呪いにかけられた感のある王求がなんだかかわいそうでした。天才っていうのは孤独なもんなんでしょうが王求の場合、それに加えて人殺しの息子だからと、将来を閉ざされてしまいます。
あんまり感情を表さない主人公なものですから、そもそも王求が心底野球が好きなのかどうかも疑問でして。好きとか嫌いとか、そうゆうレベルですらないかもしれません。人生の一部というか、ほとんどが野球でできてますから、心身ともに。まぁ、王様だからなぁ。
<ネタバレ>そんな王求がまったくさっぱりまるで報われない結末になんだかなぁ、な気になりました。結局仙醍キングス優勝させてないですし。
3人の魔女やバーナムの森やら、マクベスを隠し味にしているのですから、もう少しひねってもよかったのではないでしょうか?
作者が目指した『誰もよんだことのないような伝記』というよりは、天才の周囲にいる平民たちのショート・ショートでした。
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そうゆうふうにできている
2009-03-04 Wed 18:15
モダンタイムス 特別版 (Morning NOVELS)モダンタイムス 特別版 (Morning NOVELS)
(2008/10/15)
伊坂 幸太郎
-+A+-
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近未来の日本が舞台。妻に浮気の嫌疑をかけられた主人公が拷問されるシーンから始まります。でもって彼はSEなんですが、ある会社から依頼されたプログラムの修正をめぐって、なんだかわけのわからないイザコザに巻き込まれていくわけです。
『魔王』の世界のその後なのかな?と思ったのですが、設定は同じでもまったく別のお話でした。いえ、犬養首相とか安藤弟くんとか出てくるんですけど、大筋ではあまり関係ないかなと。人もいっぱい死ぬし、ひどいこともいっぱい起こりますが、どことなく笑える、とぼけたテイストで、作者が『ゴールデン・スランバー』の兄弟版(だったかな?)と言ってた通りだと思います。
すべての謎もなにもかも”そうゆうシステムなんだ”で全編押し通してしまってますが、そうゆうシステムなんだよなぁと納得できる筆力は、さすが伊坂幸太郎。
めっぽう強い奥さんやヒゲのお兄さんなど、キャラクターも魅力的でした。奥さんの仕事ってなんだったんだろ?
私は雑誌掲載時の挿絵がついた特別版を読みました。これが半端なく厚くて、通勤で読むにはかなり苦労しました。しかしその挿絵がまたピタリとはまり、面白さ倍増。特別版を読んだ方がいいですよ、絶対!
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ハリウッド的仙台ローカル版逃亡者
2008-06-20 Fri 18:50
ゴールデンスランバーゴールデンスランバー
(2007/11/29)
伊坂 幸太郎
-+A+-
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伊坂さんのインタビューによると、今まで単館系ロードショウだったので、ハリウッド映画みたいな小説を書こうと思って書いたのがこれだそうです。伊坂版・逃亡者だそうですが、やっぱり舞台が仙台ということもあって、ちょいと小ぶり、ハリウッド的とはいえません。地味っちゃあ、地味。でも面白かったです。
首相を爆死させた犯人として、国家的に濡れ衣を着せられた青柳が、仙台市内を逃げ回ります。
うまいなぁと思ったのは、まず事件が起こり、それをまったくの第三者の目(テレビを観ている視聴者)を通して経過を伝え、その20年後のルポタージュで事件後に起きた関係者の多すぎる死を知ります。それからやっと真打ち登場。青柳くんの長い長い3日間です。
昔の恋人や、以前の職場の同僚、連続殺人犯のキルオなどなど、さまざまな脇役たちがアオヤギを手助けします。思い出と現在が交差して語られ、その伏線がビシバシ決まるところはやはり爽快です。
クライマックスは逃げられるのか、どうか。国家権力が相手ですから、すっきりしたラストではないだろうなと予想してましたが、いやいや伊坂さんだし、どうゆう幕引きになるのかなと楽しみにしながら読みました。まぁ、一番無難なラストでした(褒めている)。半年後の後日譚も伊坂さんらしいです。
今回はパラレルワールドっぽい日本が舞台でしたが、国民のプライバシーを侵害しまくるセキュリティ・ポッドや、国家ぐるみの冤罪捏造とか、現実でもありえそうな設定に、ちょっと背筋が寒くなりますね。
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