No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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少女と女の間には
2008-11-15 Sat 17:39
荒野荒野
(2008/05/28)
桜庭 一樹
-+B+-
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荒野12歳。中学校入学式の日から物語は始まります。
父親は恋愛小説家で女出入りが激しく、荒野は小さい頃からそんな女たちのドロドロした情念にさらされています。
電車の中で助けてくれた男の子と同じクラスで再会し、ちょっといい雰囲気になったものの、その母親が父親の再婚相手だったから、彼とはきょうだいになってしまうんですよ。しかも同居だし。思春期だし。
ここのところ続けて読んだ桜庭作品が『赤朽葉~』に『私の男』ですから、またどんな激しい女性が出てくるんだろうと思ったら、ずいぶん甘酸っぱいかわいいお話でした。これ2005年と06年にファミ通文庫に書かれた話に、完結編を書き下ろした本だったんですね。ストレートど真ん中の青春恋愛小説だったんですが、楽しく読めました。2人の恋が成就するまでが楽しかったです。ほら、シュチュエーション好きなものですから。お互い憎からず思っているのに、一つ屋根の下に住むことになっちゃって、意識してるのにそれをひた隠しにして日々を過ごすってのが、ツボでした。うひゃぁ、若いっていいなぁ。
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どっぷりつかれる背徳感
2008-09-10 Wed 21:21
私の男私の男
(2007/10/30)
桜庭 一樹
-+SA+-
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震災で一度に家族を失った女の子・花と、彼女を引き取った淳悟の15年間が、現在から徐々にさかのぼって語られます。
うまいですよ、構成が。花の結婚前後を描いた”現在”で、この2人の犯罪やら背徳やらを匂わせておいて、次の章ではその少し前を描いてと、最終章まで読まないと二人の罪はわからないんですけど、読み終わるとまた最初から読みたくなりました。うまいなぁ。
花は淳悟にとって娘で母親で、愛人なわけです。しびれますね、女としては(あくまで仮定したらですけど)。9歳の時からこんなポジションだったら、そりゃどっぷり浸りたいし、反面逃げたくなるでしょうね。
いつまでも一緒にいるより、別れてしまったがゆえに、ずっと2人別々な場所で、でも一緒に逃げ続けていることになると思うんです。この2人の最後は最後じゃないんですね。ある意味、花は一生淳悟から逃げられないし、淳悟もまた同様で、この世にかけがえのない2人になったんです。
とても甘美な物語でした。
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昭和をめぐる女3代細腕盛衰期
2008-07-11 Fri 18:47
赤朽葉家の伝説赤朽葉家の伝説
(2006/12/28)
桜庭 一樹
-+A+-
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とても評判がよかったので読んでみました。すごくよかったです。読んでよかった。
戦後、サンカと呼ばれる山の民がいて、そのなかの小さな女の子が一人、里に残されました。若夫婦に引き取られ育った万葉は、”上の赤”と呼ばれる赤朽葉家の奥様に気に入られ長男の元に輿入れします。万葉は時折未来を視ることができ、そのおかげで婚家の製鉄会社はオイルショックも乗り切ります。
千里眼奥様と敬われた万葉の娘、毛鞠はレディースの頭になり四国を制圧。引退後は漫画家に転身、自分の不良時代を描いた漫画で人気を博します。
その娘、瞳子は母・祖母に比べると本当に普通の平凡な女の子で、『自ら語るべき物語を持たない』と言ってましたが、彼女が一番幸せだと思います。傑出した能力は決して幸福に直結するわけではないんだなぁと、毛鞠の章を読んでいて切なくなりました
この親子三代にわたる女たちの昭和史です。面白かったです。なかでも毛鞠とは同世代、似たような田舎の高校生だったので、他人事とは思えませんでした。その刹那的な生き方に胸を痛めながらも応援してたんですけどねぇ。
桜庭さんの本はまだ2冊目で、『少女には向かない職業』はまだライノベレベルだなあと思ったのですが、こうゆうジャンルの本も書けるようになったのですね。(←えらそう)
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子供ゆえの息苦しさ
2008-03-18 Tue 20:33
少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)
(2005/09/22)
桜庭 一樹
-+B+-
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桜庭さんが一躍有名になった(というか、私が知った)作品。

  中学二年生の一年間で、あたし、大西葵十三歳は、人をふたり殺した。


つかみがこれって反則だよなぁ、と思ったのを憶えてます。なんとなく読まずにいたんですが、桜庭さんが直木賞受賞ってことで、これを機会に桜庭作品を読んでみようかなと。で、まずこれから。
下関から程近い田舎の女子中学生2人が主人公。夏から冬にかけての、この2人の壮絶な体験です。
私、ここよりひどい田舎モンなんで、こうゆう閉塞感ってこの子以上によくわかります。でもって義父がアル中で子供のバイト代ちょろまかすんでしょ?あぁあぁって感じで、わかります。女の子同士の微妙な関係とか、好きな男の子に対する切ない気持ちとかってのも、懐かしくなりました。二度と戻りたくないですね。
そうゆうところがすごくよかったです。
ただ、1つ目の殺人はともかく、2つ目はありえないでしょ。や、小説だからいいのか?いやいや、いくらラノベでも...。
というわけで、その名の通りの軽い読み物でした。扱ってる内容はヘビィなんですけどね。褒めてるんですよ。読みやすかったというのも○。ただ期待して読んだもので、ちょっと物足りなかったです。ハイ。
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