No Way Out ~出口なし~   偏愛に満ちた小説と映画の備忘録です
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安定供給されたシリーズ
2007-05-06 Sun 18:58
退屈姫君 恋に燃える 退屈姫君 恋に燃える
米村 圭伍 (2005/09)
新潮社
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『たとえしがない色恋沙汰であったとしても、このわたくしが正真正銘、天下晴れての一大事にして見せるわ!』と、不穏なことを宣言しているめだか姫。風見藩の冷飯で、将棋の修行に江戸に来ている榊原拓磨の恋の成就を応援します。お相手は三万五千石とはいえ、れっきとした大名の末の姫・萌姫さま。身分違いも甚だしいこの2人をどうやってくっつけるのでしょう?ラストで父親の力を借り、身分的には障害はなくなるのですが、そこに行き着く前に今回も悪役として田沼様が立ちはだかります。
色恋沙汰とは無縁に嫁いでしまっためだか姫は、2人の仲立ちをすることで擬似恋愛を楽しむのです。が、順番が逆になっただけで、嫁いでから『直重さまに惚れた』というめだか姫が、とってもすてきでした。今回一番印象に残ったのは、この最後の一行でした。
前回からたった半月で退屈の虫がうずいてますが、なんたってお仙がアレであれですから、猶予はあと1年くらいしかないんですよね。とりあえず次もありそうですが、今後このシリーズはどうなるのでしょう。めだか姫の言うとおり、お仙に『めだか、大変だ!天下の一大事だぜ!』と、告げてほしいんですよねぇ...。
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めだか姫ふたたび
2007-05-02 Wed 18:53
退屈姫君 海を渡る 退屈姫君 海を渡る
米村 圭伍 (2004/09)
新潮社
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『退屈姫君伝』の続編(というか、これはシリーズになったんですね)です。前回から2ヶ月しか経過していないのに、もう退屈の虫がうずいているめだか姫の下に、『めだか、大変だ!天下の一大事だぜ!』と小天狗・お仙が飛び込んできます。なんと風見藩当主が行方知れずになったそうです。亭主の一大事に目を輝かせるめだか姫、父親に頼んで船をあつらえ、いざ讃岐へと乗り込みます。今回の悪役は田沼様ではなく、美貌の六波羅という謎の武士です。
江戸のキャストが風見藩に出張って、ついでに一八や数馬など『風流冷飯伝』のメンバーも出演のオールキャストで楽しめます。『風流~』読んでおいてよかったです。
中でも今回は当主・直重様の人となりが語られておりまして、変わり者だけどまるで考えなしなわけでもない、ちょっと肝の据わったところがツボでした。この人だったらめだか姫でも受け入れられますわ。
江戸三部作があの終わり方だったので、この巻でお仙がいきいきと活躍しているのがうれしくもあり、切なくもあり、です。
さて、次も楽しみ
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今までと違うので、要注意
2007-04-21 Sat 19:11
面影小町伝 面影小町伝
米村 圭伍 (2003/09)
新潮社
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3部作の最後になります。
前作『退屈姫君伝』で活躍したくの一・お仙が主役です。色黒でまったく身なりに頓着しなかったお仙も、『退屈~』の最後の方ではへちま水を塗りこんでちょっとは乙女心が芽生えてていましたっけ。
母親の看病に熊野の隠れ里に戻ったお仙はそこで2年を過ごします。17になったお仙は、なんと天女のごとき美女に成長しました。絵師・鈴木春信が小町絵として売り出したから、日陰の身のはずが江戸中に名を知られてしまいます。
同じく浅草にもお藤という小町娘がいますが、これがお仙と瓜二つ。お藤の身の上話を調べるうちに、お仙と縁のある娘とわかり、なんとか幸せになってほしいと奔走します。そして自身の運命の歯車も動き出します
......。
あの先生、いつまでたってもコメディにならないんですけど...。っていうか、ひょっとして今回はシリアスですか!?ひょっとしなくてもシリアスでした!!ビックリ!!
前2作と違って、のほほんではありません。悪いヤツが大勢でてきて、ハラハラです。歴史上名を残している鈴木春信や笠森お仙、妖刀赤月丸と、まあなんとうまい具合に組み立てたことでしょう。
しかしお仙の非情な運命を思うと、やっぱりあまり好きな1冊とはなりませんでした。
あ、めだか姫がちょこっと出てきてました。<ネタバレ>もう一児の母でした。
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ぜひ順番どおり読んでください!
2007-04-16 Mon 19:24
風流冷飯伝 風流冷飯伝
米村 圭伍 (2002/03)
新潮社
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ゆるいつながりの3部作のうちの第一作。順番どおりに読んでおけばよかった!と、後悔ひとしお吉原の幇間・一八は、讃岐の小藩・風見藩にやってきます。花魁に金比羅参りの十両を盗られたと言いますが、実は幕府隠密の手先だったのでした。
なんて、隆慶一郎さんの隠密モノなんかとは全く違って、どこまでものほほんとしたお話です。かといってまるで時代考証無視というのでもない、絶妙なサジ加減の歴史小説です
跡目を継げない次男以下は居候の『冷飯』と呼ばれ、入り婿の口がかからないものかと日々送っております。その冷飯のひとり、飛旗数馬に取り入って風見藩の内情を探ろうとした一八ですが、数馬や他の冷飯たちが気に入ってしまい、最後にはどちらに肩入れしてるんだかわからない有様でした面白かったですね~、キャラクターが生き生きとしていて。一八はもとより、見るが道楽の数馬と双子の兄隼人、手先が器用で口数の少ないおもじょ、日がな釣りをしている源五、美貌の将棋指し・拓磨と、この冷飯たちにもいろいろ人生ドラマがあり、でもあんまり深刻ぶらないで、米村さんはそこをさらりと書いているんです。うまいなぁ
人が犬猫牛馬とどこが違うかというと『嘘をつきやす』と言う一八は、『嘘を許せる』と言う数馬を世間知らずと腹をたてますが、そこが数馬のいいところで、だから一八もこの田舎の小藩に居残ってしまうんですよね。一八同様、心の狭い私には、このセリフが胸に残りました。
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六(禄)はあっても七(質)はなしとは、またうまいまとめ方で
2006-12-20 Wed 22:09
退屈姫君伝 退屈姫君伝
米村 圭伍 (2002/09)
新潮社

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50万石の大名家から『2万5千石ぽっち』の貧乏小藩、風見藩に嫁いできためだか姫。夫が参勤交代で国許に帰ってしまうと、ヒマでヒマで退屈をもてあますあまり、腰元に変装してお忍びで町に出てしまいます。そこで知り合ったくの一のお仙、頼りないお庭番、義理の弟・直光らとなにやら起こす騒動の数々。藩内にある六不思議を解いてみたり、風見藩と実家磐台藩の間にあるらしい密約を探ってみたり、果ては老中・田沼意次との知恵比べ。
おもしろかったですよー。時代小説といえば鬼平で剣客で梅安な私ですが、こうゆうのも好きです。言葉が砕いてあるから読みやすく、かといって時代考証を無視しているわけでもなし、奇天烈なお話ですが勢いがあって読ませます。
それからキャラクター。めだか姫がよく『すてきすてき』とお仙のことを誉めますが、めだか姫こそステキなお姫様です。天女の如き美貌と天真爛漫な性格で、貧乏藩に輿入れしてもちっともめげないし、下々の者とも仲良くなれる度量の広さです。めだか姫が誉められると読んでいるこっちもうれしくなります。お仙が言うとおり『これだからめだかに肩入れしたくなっちゃうんだよな』と。そのお仙もちょっとずつ女の子らしく振舞おうと、巻末ではへちま水を塗りたくってます。このシリーズまだまだ続くようですので、お仙の今後も楽しみです
しかし、田沼様はやはり悪者扱いなのですね。『剣客商売』で付き合いが長いせいか、ちょっと心が痛みますわ。
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